ロルフィングとは10回の施術で全身を整えるアメリカで開発された整体(ボディワーク)です。

軸(内側軸・外側軸)の理解がパフォーマンスを高める

はじめに

武道・武術・スポーツ・ダンスなどで「軸」という用語・概念はよく使われています。

但し、かなり抽象的でありこの「軸」とは具体的にはどのようなことなのかを明言はされていないケースがほとんどです。

僕自身、20年近く「軸とはどのようなものなのか?」を考え続けてきました。当初は全く分からなかったもののここ数年、徐々に「軸」の正体についてわかりはじめてきましたが、「内側軸」「外側軸」というアイディアを閃いたことによりさらに理解が深まりました。

この「内側軸」「外側軸」の考え方を用いると日本人が重視する「中心軸」「正中線」とは何かの答えも出てきます。

「内側軸」「外側軸」とは僕が新しく作った名称・考え方です。何故改めて新しく2つの「軸」を作ったかというと理由は2つあります。

1つ目は、これらの考え方をすると非常に「軸」というものがわかりやすくなるからです。

2つ目は、この2つの軸を使うとスポーツ、ダンス、武道、施術などのパフォーマンス向上の取り組みが抽象的な軸の概念よりも簡単になるからです。

本記事では「内側軸」「外側軸」についての概要を説明したいと思います。

「軸」とは身体を統合させる装置

「軸」を簡単に説明してしまうと「軸」とは『全身をまとめる(統合)装置』と言うことができます。

「軸」という構造体は実際には身体に存在しませんが「軸」という感覚やイメージ、意識を活用する事で、いちいち身体を意図的に動かさなくとも「軸」に任せることにより適切に身体が動いてくれるようになります。

ここで非常に重要なポイントですが、「軸」をどんなに重視していたとしても上手く機能してくれなければ意味がありません。つまり、「軸」という概念を使用しているのにパフォーマンスに影響しない場合にはその「軸」という概念は無意味ということになります。

通常はこのような状態は無意味どころかパフォーマンスにむしろマイナスの働きをしていることが多々あります。

「軸」という概念を使っているのに明確にパフォーマンス向上を検証できない場合にはむしろ「軸」という概念は使わない方がよいでしょう。

後ほど説明しますが「軸」については随時確認のワークで評価する必要があります。

内側軸とは?

内側軸は、▼画像の黄色のライン上(母指球とカカトをつなぐ線)に形成される支持点(体重を支える点)に形成されます。このライン上に体重を支えながら全身を統合させた状態が「内側軸」が形成された状態です(体重を支えるだけでは内側軸は形成されません)。

この「内側軸」は▼画像の黄色の線のように感じます。

そしてこの「内側軸」で立つと日本で重視される身体の真ん中を貫く「中心軸(▲画像の赤い線)」という感覚がわかりやすくなります。

「内側軸」を誰でもその場で疑似体験する方法があるのですが、その方法で「内側軸」を身につけた状態で身体をゆらしてみます。するとこの中心軸の存在が明確に感じられるのです。

また、それを周りから見る人にも身体をゆすると中心軸が明確に視覚的に見えます(何か身体の中心に一本の線がある感じ)。「外側軸」との比較ですがこの中心軸によりある意味身体が見え易いとも言えます。

この「内側軸」が形成されると

⚫︎「内側軸のライン」上をカカトから母指球の方向(▼画像の黄色矢印の方向)
⚫︎足の内側

への重心移動がしやすくなりますのでこの方向の素早い、キレのある動きになります。

また、非常に大きな運動量(質量×速度)が発生しますので前蹴りや突きに応用すると筋力のみでは発生させることができないような浸透する強烈な威力となります。

これを最大限に活用していたのが合気道養神館創始者の塩田剛三翁だと個人的に考えています。

塩田剛三/合気道養神館

⚫︎演武内容
⚫︎養神館の稽古体系(立ち方、中心軸重視など)
⚫︎足の親指を重視していた

ことなど偶然か論理的必然かわかりませんが「内側軸」の特徴と一致します。

合気道や剣術の“入り身”と呼ばれる体捌きは直線的ですがこの「内側軸」を身につけるとかなりし易くなりますね。「内側軸」は中心軸が見え易い分、突然接近されると一瞬消えたように感じます。これは身体が希薄になる「外側軸」とは全く違った印象です。

外側軸とは?

外側軸は、▼画像の緑色のライン上(小指球とカカトをつなぐ線)に形成される支持点(体重を支える点)に形成されます。このライン上に体重を支えながら全身を統合させた状態が「外側軸」が形成された状態です(体重を支えるだけでは外側軸は形成されません)。

この「内側軸」は▼画像の緑色の線のように感じます。

「内側軸」と異なり「外側軸」では身体の中心軸は感じません。

「外側軸」もその場で疑似体験する方法があります。これを行い「外側軸」を身につけて身体をゆすってみると恐らく身体をゆすった本人はほとんど違いに気づけないと思われます。

ですが、これを見ていた周りの人の方がその変化に気がつきやすいのです。

その変化とは目の前にいながらも身体が希薄になるという現象です。

「内側軸」では中心軸が見えるようになりますが、「外側軸」では逆に身体が見えなくなるのです。

理由はシンプルで身体の重心が足の外側の小指球まで移動するからです。

例えば、▼画像のように母指球から小指球を身体を支える点(支持点)を移動させて身体をゆすります(「外側軸」が形成されると自然とそのような運動になる)。

小指球の上に身体は統合されますから重心も小指側に数センチ移動します。この数センチの重心の移動が大きな違いになります。身体が目の前にありながら希薄になるというのはこの重心の移動のせいです。

「内側軸」では母指球に重心を身体の中心に固定するような運動になり中心軸が表れましたが、「外側軸」では重心が移動することによって中心軸は見えずに身体が見えずらくなるのです。

「外側軸」が形成されると、

⚫︎「外側軸のライン」上をカカトから小指球の方向へ重心移動がしやすくなる(▼画像の緑色矢印の方向)
⚫︎小指球中心の重心移動の為に自然に体幹(脊柱)が動きやすくなる

その為、サッカーやバスケットボールなどでよく見られるサイドへのフットワークがしやすくなります。また、身体が見えにくくなるので察知もされずらくなります。

黒人文化であるストリートダンスはこの「外側軸」を積極的に活用しているように個人的には思えます。

実際に「外側軸」を強調した状態でストリートダンスを踊ると体幹がよく動き、本当に気持ちよく踊り易いのです。

検証方法

「内側軸」「外側軸」が形成されているかの簡単な確認方法は他者に後ろから抱えられた状態で動けるか、というものがあります。

▼の画像のように後ろから腕ごと抱えてもらいます(この画像では前傾姿勢になっていますが実際にはまっすぐに立ちます)。

⚫︎「内側軸」が形成されていれば前にスタスタと歩けます。
⚫︎「外側軸」が形成されていれば左右にスタスタと歩けます。

人間は人の重心移動した状態を認知しづらいという盲点が存在します。手や腕で触れていても自然な重心移動をされるとそれを感知できないのです。「内側軸」「外側軸」では母指球、小指球の方向に重心が移動しますから、これらの「軸」が形成できていればスタスタ歩けるのも全く不思議ではありません。

▼が画像をスクリーンショットさせていただいたYouTubeです。初めから前傾姿勢で後ろの人が崩れ易い態勢なのが気になります、、、。

ちなみに後ろの人がどの軸でもよいので、軸を通してまっすぐな姿勢で後ろから抱えるとこうしたデモンストレーションはやり辛くなります。後ろの人の「軸」が圧倒的に強いと全く崩れなくなるので面白いと思います。

羽交い締めを三体合気で外してみた!<三体合気>Aiki-power/Qigong

おまけ

ちなみに、サッカーでは競技特性として「外側軸」が有効と考えられるのですが「内側軸」を活用しているトップ選手もいます。

それは「クリスチアーノ・ロナウド」です。

直線的なキレのあるプレイに感じますが、はじめてロナウド選手のプレイを見た時に「塩田剛三っぽい、、、」と感じたのを覚えています。

▼画像のような写真を見ると「内側軸」を使用しています。主観的ではありますが他の選手に比べてこうした仁王立ちの写真をよく見る印象があります。

終わりに

この「内側軸」「外側軸」がわかってくると色々とスポーツやダンスの競技特性やアスリート、ダンサーの動きが見えてきます。

さらに、最近では様々な身体操作系のメソッドがでてきていますがなかなか思った効果がでないケースが多いのではないでしょうか。そうした場合に「内側軸」「外側軸」の観点を組み合わせてトレーニングを行うと劇的に効果がでてしまったりもします。

この「内側軸」「外側軸」を疑似体験する方法や身につけるトレーニング方法は2019年10月開催の軸トレーニングWS「重心コントロール」;基礎、応用にてご紹介しますのでご興味ありましたら▼リンク先よりご確認下さい。

タイトルとURLをコピーしました