ロルフィングとは10回の施術で全身を整えるアメリカで開発された整体(ボディワーク)です。

スポーツ、ダンスが上手くなる手の握り方(シナジー・テクニック)

はじめに

僕自身幼い頃からスポーツが好きでしたが緊張体質かつ不器用で上手くできませんでした。小学生から硬式野球をしていましたが、中学生ぐらいまでは強いチームというのは優秀な指導者がいて合理的な練習方法やトレーニング、テクニックを教えてくれるものだと誤解していました。高校生になると結局は強いチームとは優秀な選手を集めているだけで指導者の能力と言うものはあまり関係ないことに気がつき始めます。

実際には優秀な指導者は存在し、選手を育てることができる能力を持っている方がおられますが現在でも極々少数である印象です。

大学から誰もが練習やトレーニングに取り組んだ時間に比例してスポーツやダンスが上手くなる方法論を模索してきました。この「取り組んだ時間に比例して上達する」為に必要なことは技術以前に身体を上手く使えることです。

この解決策の1つとして発見したのがシナジー・テクニックという手の握り方です。これを活用することで身体の使い方が無意識に向上させることができます。

シナジー・テクニックの発見

同じ練習をしているはずなのにある選手・生徒はどんどん上手くなっていくのに対して、別の選手・生徒はなかなか上手くならないケースは珍しいことではありません。センスや才能と言う言葉で誤魔化されてきた現象ではありますが、この解決策をずっと考え、探求してきました。

そこで1年半前に発見したのがある手の握り方です。この握り方をすることにより神経系の反応で肩周りの筋肉が無意識的にゆるみ腕と体幹がつながります。すると全身が協調性の高い動きになっていきます。

更に、この手の握り方をして色々なエクササイズを行うことでそのエクササイズの効果を飛躍的に高めることができることに気づきました。手の握りとエクササイズの“相乗作用”による効果なのでこの手の握りを「シナジー・テクニック(synergy technic)」と名付けました。

synergy(シナジー)

相乗効果[作用]。人・部分・組織などが共同することにより、それぞれの力の和を上回る効果が得られること。

このシナジー・テクニックの発見で僕のロルフィング®︎やムーブメント・トレーニングはかなり向上しました。現在も進化し続けておりシナジー・テクニックから派生したテクニックが多く産まれています。

シナジー・テクニックをオープンにします

実はこのシナジー・テクニックですが一つ問題点が1つあります。それはその効果を実感しにくいということ。テクニック自体は簡単で効果も高いのですが確認方法でその効果を実感しない限り「本当に効果あるの?」状態になりやすいのです。なのでロルフィング®︎の個人セッションではそれなりの時間をかけて説明と実技を行って理解していただいています。それでも数回目にしてやっとその価値がわかってくるのが一般的です。

この価値を文章だけで伝えられるのか不確かだった為これまではブログでは詳細については明らかにしてきませんでした。ですが、いずれはこのシナジー・テクニックを小学・中学の義務教育に導入して全ての子供たちの運動能力を高めたいという思いが強くなりました。その為、ロルフィング®︎やセミナー、WSを受講された方だけに情報を留めておく理由もあまり無いと判断したのでこの機会に手の握り方の詳細をお伝えしたいと思います。

盗まれる(パクられる)危険性

このシナジー・テクニックの価値を知るクライアントさんの方々から盗まれる(パクられる)危険性を心配してもいただいているのですが盗用されたらされたで良いかなとも思います。身体運用系のメソッドでは盗用問題はよくあることで、盗用した理論を元にビジネスをしている個人や団体をいくつか見かけます。セミナーなど1度でも直接習う経験があればまだ良い方なのですが書籍だけで盗用しているケースが多いのです。でも大抵はオリジナルを超えることはほとんど無く、単なる劣化コピーになっています。

また、シナジー・テクニック自体の手の握り方というのは一般的なものです。ヨガや武術には既に握り方自体は存在していることを確認しています。

オリジナルを超えることは基本的に無いということ、また握り方自体は既に存在するものですから盗用されても良いかなと思います。

そもそも僕ののオリジナリティは手の握り方自体ではなくその効能の発見です(なので著作権云々はなおさら難しい)。大抵は見過ごされている効果について明言していることに価値があると考えています。実は感覚に優れている方は既に気づいていたりします。実際にあるクライアントさんはブログのシナジー・テクニックの記述を見て「この手の握り方をすると肩の力が抜ける」とシナジー・テクニックの正しい手の握り方に辿りついていました。

でも1番の理由は僕自身シナジー・テクニック自体があまりにも当たり前になってしまったので関心がなくなってしまったということ、上位互換のテクニックや方法論・原理を発見してしまったことでモチベーションが低くなったことです^^;

これからシナジー・テクニックの握り方を紹介しますが、効果を実感し気に入られた場合は是非必要とされる方に教えてあげて下さい。その際に“「ロルフィング®︎のたちばな」のたちばな”が見つけたと一言つけていただけたら幸いです。

シナジー・テクニックの握り方

①親指を手のひらにたたむ
②親指を隠すように握る

「親指隠し」「親指にぎり」「ドラえもんの手」と覚えて下さい。

ポイントの1つ目は親指の指先から2つ目の関節に近い部分まで親指を握ることです。

どうやら親指をこのポジションにすることに意味があるようです(親指に関係する筋肉のストレッチ効果?)。

そしてポイントの2つ目は効果を認識しない限り、効果はそれほど体感できないこと。

この親指を握り込む握り方は女性では拳を握る際に普通に行っていることです。でもその女性の肩の力が抜けているかといえば全くそうではありません。むしろ力みが強い印象があります。単に手の握りをするのと、それに加えて効果を認識するのでは天と地ほどの違いがでてしまいます。

正しくシナジー・テクニックを使う為に、下記の確認方法で実際に効果を確認してみましょう。

効果

⚫︎肩の力が抜ける

⚫︎腕と体幹が無意識的につながりやすくなる

⚫︎全身の協調性が高まる

⚫︎他者に察知されにくい動きになる

⚫︎体幹(コア)の筋肉が活性化して筋力が強くなる

継続していくと脳がその使い方を学習してその状態が身につきます。

確認方法
肩甲骨の可動域
  1. まずは腕を動かして腕や肩甲骨の可動域や動かし易さを確認します。
  2. 片腕だけシナジー・テクニックの握りを行いながらどのような動きでも良いので腕を動かしてみます(分かりやすいように15〜60秒ほど)。
  3. 行った側の腕や肩甲骨の可動域や動かし易さや左右の感覚の違いを確認します。

感覚で分かりにくい場合には鏡で左右の肩の高さを確認してみて下さい。行った側の肩が下がっているはずです。

パートナー崩し
  1. 片手の肘を90度に曲げて前腕が地面に垂直になるように胸の前に出します。
  2. パートナーに両手でしっかり握って抵抗してもらいます。
  3. 普通の握りでパートナーを左右前後に動かそうとして下さい。
  4. 次にシナジー・テクニックの握りで左右前後に動かそうとして下さい。

シナジー・テクニックの握りをすると容易にパートナーを動かせます。これが腕と体幹がつながった状態です。まずは力づくで行い違いを体感してみて下さい。

軸プッシュ
  1. 両肘を曲げ状態で、パートナーは肘を伸ばした状態で手を合わせます(イラスト参照)。
  2. 肘を伸ばしていきます。パートナーはできるだけ抵抗します。
  3. 手のひらをあわせた場合、手をグー(親指をだす)場合、シナジー・テクニック(親指を隠す)の3つ試して見て下さい。

シナジー・テクニックを使うと容易にパートナーを押せるようになります。

初期の段階では少しの体感の違いかもしれませんがその積み重ねが大きな違いになります。パートナーとの確認方法ではパートナーにも体感の違いについて聞いて見ましょう。手の握りだけの違いにより受ける体感が変わることがわかることだけで十分です。

ロルフィング®︎の個人セッションやセミナー、WSでシナジー・テクニックを伝えるのに1番大事な段階がこの確認方法でシナジー・テクニックの効果を知ることです。実際に説明しながら確認していくとこれまで100%の方が違いを実感していただいています。

活用例

シナジー・テクニックの効果を実感できればあとはエクササイズなどに活用していきます。以下は活用例の1部です。

⚫︎ウォーキング
⚫︎ラジオ体操
⚫︎腕立て伏せ
⚫︎腹筋
⚫︎ダンス、武道の型

とにかく手が自由で握ることができる場面では積極的にシナジー・テクニックの握りを使っていきます。ウォーキングが手軽にできるのでおススメです。

また、積極的にスポーツやダンスを上手くするには自重の筋力トレーニングに活用するのが1番です。腕立て伏せや腹筋時にシナジー・テクニックを活用すると全身の協調能力が高まります。また、シナジー・テクニックの握りによる神経系の反応で体幹の筋肉が活性化するので行える回数が増える、疲労度が減少するなどの効果が現れます。

ある女性のケースでは一度も腕立て伏せができなかったのにシナジー・テクニックの握りで行ってから数日で10回ほどできるようになった例があります。

この例から筋力というのは筋力そのものの大きさだけでなく、その使い方(全身の協調性)によって発揮できる力が変わってくるということです。スポーツでは身体が細いのに思った以上に力が強い選手がいますがおそらくはこうした協調性の能力が高いためだと推測されます。

また、ダンスのルーティンの踊りでシナジー・テクニックを活用するだけでダンスの動きがスムーズにキレがよくなります。

親指を隠すことになるので実際のレッスン時にはなかなか使いづらいのですが自主練習の時に使えます。ダンスのインターロック・トレーニング、アイソレーションなどでも有効です。

実際の活用例

実際に昨年の1月に少年野球チームにてシナジー・テクニックを活用した筋力トレーニング(シナジー・トレーニング)を指導する機会をいただきました。

当初は子供達が飽きてきたら30分ぐらいで終えようと思っていましたが、シナジー・テクニック全般の効果で身体が変わっていくのを体感していきかなり盛り上がっており、90分間子供たちが飽きることなく予定していた内容を全て行うことができました。

通常の練習ではこのような短時間で身体が変わることはほとんどありませんが、身体や動きの変化に興味を持ってくれたようで前半は距離感がそれなりに遠かったのが、途中から一気に縮まり「ちょっと離れようか」と声かけしないと動ける空間がなくなるほどこちらに近づいてくれるようになっていました。

指導前後で子供達の野球の練習風景を見ましたが明らかに動きが変わっていたのを確認できてシナジー・テクニックの手応えを貰えました。

応用は自由

シナジー・テクニックはあくまでも道具なので上手く使って効果を出して下さい。似たようなテクニックは世の中にいくつかあります。手の握りを変えたり(ヨガのムドラなど)、ヒモを使ったり、身体に触れたり、また僕の提唱するシナジー・サポーターもそうです。

多くのテクニックがその場だけの体感で終わってしまっており、それをスポーツやダンスに通用するレベルまで応用ができていないケースを多々見られます。

重要なことは確認方法で生じた現象がこのシナジー・テクニックを使わなくとも当たり前にできる能力を身につけることです。

トレーニングで重要なことは効果が頭打ちになった状態(プラトー)からがトレーニングの始まりということです。特に脳内の運動プログラムのアップデートである動作学習ではその効果が頭打ちになったように見える段階で着々と運動プログラムのアップデートが進みます。

そこでトレーニングを毎日少しづつ行うのか辞めてしまうかでその後結果は大きく変わります。

これまでロルフィング®︎の個人セッションやWSでこのシナジー・テクニックをご紹介してきましたが毎日できる範囲で継続(ウォーキングや腕立て伏せなど)された方は1ヶ月後だったり、3ヶ月後に再会した時に「あっ」とこちらが驚いてしまうほど身体が変わってしまうケースが多々見られます。

特に体験を共有できないこのようなブログの情報ではなかなかモチベーションを維持することが難しいのですが是非1ヶ月でよいのでシナジー・テクニックを日常やトレーニングに活用して見てください。

そして、効果を実感したら周りの方にご紹介下さい。一応「ロルフィング®︎のたちばな」が発信源だと添えて(笑)

効果を実感される方々が少しでも増えることにより、義務教育への導入に近づき日本の子供達の運動能力を高める助けとなります。スポーツやダンスをする・しないは関係ありません。子供時代に身につけた運動能力はその後の人生に大きな影響を与えます。生活習慣病や介護予防にもつながっていきます。

誰か大人が教えてくれていたら、、、

こうした身体運用を高めるテクニックやトレーニングを開発するとよく感じることですが、

自分が小学生・中学生の頃にこうしたテクニックやトレーニングを教えてくれる大人が1人でもいたら人生変わっていただろう

ということです。人間の動作を変えることは意外と人間の盲点となっている身体のシステム部分が見えてくると簡単です。

シナジー・テクニックはまさにその典型的な例でほとんどの人が人生の中で1度はしたことがある握り方です。難しいことはその効果に気づくことだけです。僕の周りの大人の1人でも探求を重ねて教えてくれていたならばこんなに苦労しないで済んだのにと思います。

小学生・中学生時代にシナジー・テクニックを知っていたら、当時行なっていた野球で満足して体育系の道に進んだり、ロルフィング®︎を学ぼうとは多分していなかったでしょう。

それが良いのか悪いのかは置いておいて、それだけシナジー・テクニックは効果があります。

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