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抱えられた状態から相手を崩す

現在、「ロルフィング®︎のたちばな」では「4つの支持軸理論」を元にしてロルフィング®︎や軸トレーニングを提供させていただいています。

①内側軸(1軸)
・日本人の軸感覚
・末端主導体幹操作で機能
②中間内軸(2軸)
・白人、多くのアジア人の軸感覚
・体幹主導末端操作(捻り)で機能
③中間外軸(3軸)
・ラテン系の軸感覚
・体幹主導末端操作(屈曲・伸展)で機能
④外側軸(4軸)
・黒人の軸感覚
・体幹主導末端操作(側屈系)で機能

Twitterで▼の動画が回ってきたのでご紹介します。

週一回のペースで開催している「軸トレーニング研究会クラス(研究会)」にて数ヶ月前に行ったデモンストレーションです。

一般的に不思議に思える現象ですが、「4つの支持軸理論」を活用すると誰でもその場で再現できます。

研究会でも参加者全員がその場でできてしまいました。
※足首を抱えられると少し難易度が上がります。

研究会では「4つの支持軸」を用いて実験してみましたが、「中間外軸(3軸)」を使うと力感無く崩すことができます。この時、軽く背骨を反らせることがポイントです。この背骨の屈曲・伸展(矢状面の動き)によって「中間外軸(3軸)」にスイッチが入ります。

「中間外軸(3軸)」は体幹の筋力発揮が高まり、四肢の脱力が深まるという特徴があります。この特徴の為に動画のようなデモンストレーションは行い易いのです。
※動画も「中間外軸(3軸)」を使っていますね。

但し個人的には3軸が1番行うのが苦手です。この20年間、「中間外軸(3軸)」系のトレーニングをしてきており、操作的に身体を使ってしまうという癖がついている為に「中間外軸(3軸)」が上手く機能しないからだと分析しています。
※はじめ全くできなかったのですが、参加者の方からの「何も意識しないでやったら上手く行きますよ」とのアドバイスに従い行うと呆気なくできました(^^;;

「中間内軸(2軸)」では背骨の捻りを、「外側軸(4軸)」では背骨の側屈を使うと崩すことができます。

但し、「中間外軸(3軸)」よりも努力感があります。

そして、「内側軸(1軸)」では、手足から動かして結果的に背骨が動くような身体の使い方(末端主導体幹操作)を行うと崩すことができますが、これは難易度が高くなります。

末端主導体幹操作は合気道のように手首を掴まれた状態が行いやすいのですが、動画のように身体を抱えられた状態だとちょっと崩す方向に工夫が必要になります。

競技の上達の為にこうしたデモンストレーションをトレーニングとして行う場合の重要なポイントとしては、自身が行っている競技と一致した「支持軸」を選択する必要があるということです。

つまり、動画のデモンストレーションを努力感無く簡単に行えるのは「中間外軸(3軸)」ですが、「内側軸(1軸)」タイプの武道である合気道に活かそうとした場合にあまり意味がなくなってしまう可能性が高いのです。

上記で簡単に説明しましたが各支持軸には機能を発揮させる身体の使い方がそれぞれあります。

その身体の使い方は「中間外軸(3軸)」では背骨の屈曲・伸展の動きなのに対して、「内側軸(1軸)」では手足を起点とした動きです。

この起点とする動きが異なってしまうとせっかくトレーニングしても活きません。

日本には多くの身体操作系のメソッドがありますが、個人の主観としての変化はありますが実際の競技成績に結びつかないという問題が存在します。

この問題の根本はこの支持軸の不一致によるものだと個人的には考えます。

身体操作系メソッドの多くは「中間外軸(3軸)」タイプが多いのですが、実際に「中間外軸(3軸)」タイプの競技はそれほど多くありません。
※「中間外軸(3軸)」を目指していても身につけることができないという問題はまた別の話になります。

今回紹介したようなデモンストレーションを軽やかに、見事にできたとしてもスポーツやダンスといった競技に必ずしも活きるとは限らないということです。

特にこうしたデモンストレーションを行い易い「中間外軸(3軸)」の特徴として四肢の脱力がしやすいと上記で説明しましたが、これは四肢の筋力発揮がしにくいということでもあります。

なので、四肢の筋力を必要とする競技の場合にはマイナスに働く可能性があるということです。一見、揉み合い系の格闘技に使えそうに見えますが余程の工夫がないと腕力がだせなくなり弱くなる可能性の方が高いです(^^;;

こうした各支持軸の特徴は脳神経系の運動プログラムで決まっていることなので努力で変更することは不可能だと思われます。

なので、各支持軸の特徴をしっかり理解してトレーニングに活用することが必要になります。

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