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「肩甲骨を内側から使う」評価方法

はじめに

肩甲骨の重要性について、身体操作系の見地で最近では当たり前になってきました。

TwitterやYouTubeでは肩甲骨をグニャグニャと動かしたり、肩甲骨を背中側で立てる身体操作である「立甲」させる動画などが定期的に回ってきます。

個人的にも過去にこうした取り組みを行ってきましたが、スポーツや武術のパフォーマンス向上にはつながらないことがわかりました。

ロルフィングなどのセッションで、他の場所で肩甲骨の動きや立甲を身につけたクライアントさんから、

「これらはどんな意味があるんですか???」

とご質問されることもあります。

スポーツのために身につけたのに全くパフォーマンスに寄与した感じがしないとクライアントさん自身感じているのでこうしたご質問をされるわけです。

実際のところ、肩甲骨が使えることはスポーツやダンス、武術など分野問わず非常に役立ちます。

但し、この「使える」と言うことはグニャグニャと器用に動かすことでもなければ、背中側で立てることでもありません。

ここを誤解してしまうと、せっかく肩甲骨を使う為にトレーニングしてきた時間や労力が無駄になってしまいます。

「派手さ」や「わかりやすさ」の罠

肩甲骨の開発方法として、肩甲骨をグニャグニャと動かしたり、肩甲骨を背中側で立てることを発想してしまう1番の要因は、その発想者が「肩甲骨を使えていない」ことが挙げられます。

肩甲骨が使えていれば、これらでは肩甲骨を使えるようにはならないと言うことが明確にわかるからです。

でも、「肩甲骨が使える」と言うことがわからない場合には一見派手なわかりやすい方法論(インスタ映えするようなもの)に飛びついてしまう傾向があります。

20数年身体系の探求を行ってきましたが、派手だったり、わかりやすいトレーニング方法は大抵間違いでした。

現在、ロルフィング®︎のたちばなで軸トレーニングや骨力体のセッションでご紹介するトレーニング方法はかなり地味なものがほとんどです。

セッション中にも冗談半分に「インスタ映えしないですけどね」と言ったりしています。

実際にインスタやTwitterにトレーニングを投稿してもおそらくスルーされてしまうのがほとんどです。

ですが、非常に有効なことがセッションを受けていただいているクライアントさんの身体の変化によって証明されてきています。

評価が重要

身体系で重要なことは適切な評価の存在です。

この評価が適切ならばこの時点ですでに半分は身につけたようなものです。

あとは、この評価で合格点を取れるようなトレーニングを開発すれば良いからです。

逆に言えば、この評価が間違っていると思ったような成果はあげることができません。

そして、この間違った評価が、

❌肩甲骨をグニャグニャ動かす
❌肩甲骨を背中側で立てる(立甲)

と言うことになります。

確かに肩甲骨が使えるとこの2つの項目は自然にできるようになります。

但し、この2つができたら「肩甲骨が使える」とはなりません。これは論理の話になります。

肩甲骨の評価

「ロルフィング®︎のたちばな」での肩甲骨の評価は▼の動画でのやり方を採用しています。

パートナーに協力してもらい手首をしっかり持ってもらった状態から真下にゆっくりと腕を押し下げるワークになります。

ケガをする危険性があるので勢いや反動をつけて行わないで下さい。あくまでもゆっくりと行います。

世の中では似たようなワークを「浪の下」「合気下げ」と名付けられたりしています。

少し異なるのは肘の位置を背中側に移動させたポジションで真下に押し下げる点です。

これは肩甲骨を器用に動かせても、立甲ができてもなかなかできません。

色々な原理を使えば肩甲骨が使えなくてもできるのですが、肩甲骨の評価に使う為には肩甲骨を使って構造的に腕を押し下げることが必要になります。

透明な鋭い力

肩甲骨を構造的に使えると「透明で鋭い力」が伝わります。

この「透明で鋭い力」が伝わってくると持っている手ではなく、膝や腰から崩されてしまいます。

筋力ではなく、骨格構造での動きは他者に感知されずらい動きとなります。

その為に受け手側には、普通の筋力とは異なった感触(透明な鋭い力)が伝わり、反応が一瞬遅れるので膝などから崩されてしまうのです。

これは全力で抵抗して手首を持てば持つほど強く崩されてしまいます。

また、受け手側に反応させない動きになるので実際の筋力の強弱は関係なくなります。

つまり、体格さがあっても行えると言うことです。

これまで、僕自身が1番見事に崩されたのが小学生の女の子です。

肩甲骨の内側から使う

おそらく動画だけでは伝わらないのですが受け手として手首を持っているとこのワークで肩甲骨が使えているかどうかが体感として明確にわかります。

相手が肩甲骨を使えない場合には三角筋や僧帽筋の収縮が感じられ容易に反応できてしまいます。

それが、肩甲骨から動かされると「透明な鋭い力」が生じて気がついた時に受け手の身体を崩されてしまうのです。

こういった面から、受けを取った方が肩甲骨が使える・使えないと言うことが良くわかります。

骨力体の肩甲骨のセッションではこの肩甲骨の評価を行っています。セッション前にできた人はこれまで1人もいません。ですが、セッション後には基本的に皆さんできるようになります。

ですが、できるようになっても体感としてはあまり肩甲骨が使えている感覚はないようです。

ですが、無造作に肩周りを回した動きが肩甲骨の内側から動かせているのです😅

この肩甲骨の内側から動かすことが難しいのです。

肩甲骨をグニャグニャと一見自由に動かしているように見えても肩甲骨の外側しか動いていないのが多いのです。

これだと肩甲骨は使えるようにはなりません。

肩甲骨の内側から使えることが必要になります。

そして、この肩甲骨の評価ができれば肩甲骨の内側から使えていることになります👍

見本①:希山愛

肩甲骨、鎖骨ともに抜群に使えている人と言えば「ばってん少女隊緑担当:希山愛さん」です。

▼の動画はわかりやすいと思います。

見本②:mizyu

新しい学校のリーダーズのMIZYUさんも肩甲骨がかなり使えています。

▼MIZYUさんはツインテールのこの方

終わりに

派手だったり、わかりやすいものに人間は関心を持ちますが、そういったものは本質から離れたものだったりします。

身体操作系はまさにそうです。

肩甲骨は背中側にあり、本当の意味で使えているかどうかを見抜くことは難しいと思います。

肩甲骨が使えている人物は意外と少ないと言うのが個人的な印象です。

逆に言えば全く手付かずの領域ということになります。

骨力体ではテーマ3が「肩甲骨」になります。

骨力体【レベル1】
テーマ①鎖骨
テーマ②股関節A(後方)
テーマ③肩甲骨A
テーマ④股関節B(前方)
テーマ⑤脊柱A
テーマ⑥脊柱B

エクササイズ自体が特殊らしくクライアントさんからは「こんな動きは初めてしました」と言われる方多くおられます。

また、セッション後の変化にほとんどの方が驚いていただいています。

肋骨と肩甲骨が分離するのがわかるそうです。

骨力体の肩甲骨を対象とするのはセッションの7回目になりますが、ご興味ある方は「骨力体」をお申込み下さい。

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