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触覚にも「ミラー・ニューロン」が働く⁉︎

ミラー・ニューロン

「ミラー・ニューロン」とは下記のようなものです。

ミラー・ニューロンとは、Rizzolattiらの研究においてサルの腹側運動前野および下頭頂小葉で見つかった、自分が行為を実行するときにも他者が同様の行為をするのを観察するときにも活動するニューロンである。単に行為の視覚特性に反応しているのではなく、行為の意図まで処理していることが示唆されており、他者の行為の意味の理解・意図の理解などとの関与が提案されている。ヒトの相同領域でも、ミラー・ニューロンと解釈できる活動が示されている。

https://bsd.neuroinf.jp/wiki/ミラー・ニューロン

簡単に説明すると他者の動きを見ると、実際に身体を動かすのと同じ脳神経系の反応が起こっているというものです。

出典は忘れてしまいましたが、これは「視覚」だけでなく「聴覚」でも認められる反応とのことです。

ある言葉を聞くと、その言葉を発声するのと同じ脳神経系の反応が起こっているらしいのです。

拡大解釈すると視覚的にも、聴覚的にも刺激を受けるとそれを再現するような反応が脳内で起こるということです。

今回は、このミラー・ニューロン的な反応は視覚や聴覚だけでなく、触覚にも働いているのではないかという話です。

同調

先日の「軸トレーニング研究会クラス(軸トレ研究会)」で試したことの1つです。

合気上げを題材にして、なんとか真っ向勝負で相手を崩せないかとずっと探求しているのですが、その過程で思いつきました。

合気上げとは他者に手首を抑えられた状態で肘を曲げて相手を崩す日本武術の稽古法です。

腕を掴まれて抵抗されている相手の1番力んでいる部分の力を抜くことができれば容易にできるのではないか?

これまでの「4つの支持軸理論」の知見により、意外と人間は同調しやすいということはわかっていました。さらに感触として1番力強く抵抗されている部分もわかるので、相手のこうした部分の力を使えなくすればこちらが有利になり、なんとなくできそうな気がしたわけです。

そこで実際に試して見ました。

すると比較的上手く行きました。

相手が抵抗を加えて1番力んでいる部分をまず感じます。

自分の身体の同じ部分の力を抜くのです。これはその時々によって異なり腕だったり、肩だったり、背中だったり、腰だったりします。

すると相手の抵抗する力が弱くなり、比較的容易に真っ向勝負で腕を持ち上げることができました。

相手がこちらに同調すると言っても良いと思います。

こちらが力を抜くと相手の力も抜けるわけです。

片腕での実験

その後、軸トレ研究会の参加者の方からの下記のアイディアをいただきました。

片腕を掴まれた状態でもう一方の腕をできるだけ力ませます。

その後、力ませた腕を今度はゆるませます。

「掴んでいた相手の感触は変わるのか?」というものです。

実際に行って見ると、見事片腕の力みをゆるませると掴んでいた側の力も抜けてしまいます。

人間は他者と同調しているというのは確実なようでした。

両手で持たれる

今度は、相手に片腕を両手で持ってもらい合気上げをこの力抜きでできるかを試して見ました。

流石に、この力抜きだけではできませんでした。

完全に相手の力を抜くことはできない為です。

ですが合気道的なベクトルをずらす方法を組み合わせると簡単に相手を崩すことができました。

力抜き単独では難しいですが、別の技法と組み合わせることで効果を発揮するようです。

施術での影響力

施術の世界では施術者の身体の状態が受け手への施術の効果に大きな影響を与えていることが一部で知られています。

「ロルフィング®︎のたちばな」で活用している、

⚫︎受け手側との支持軸の一致
⚫︎ゼロ軸
⚫︎全軸
⚫︎パワーポイント

などが大きな効果を発揮する要因になっています。

今回の力抜きは人間が同調していることを簡単に実感として理解しやすいので今後説明に使えそうです。

終わりに

今回の力抜きが実際にミラー・ニューロンと関係しているかは今後の科学的な研究を待つ必要があります。

1つ言えるのは厳密的な意味でミラー・ニューロンが関係していようが、なかろうが人間同士が同調するという現象は確かにあるということです。

こうした同調現象がより明確になってテクニックとして使えるようになると施術や軸トレーニングにおいて、同調現象だけで相手の身体や動作の教育が行えるようになる可能性も高くなります。

説明やエクササイズ、施術を行うことなく、同調現象のみで他者の身体や動作を変えてしまうということです。

現時点ではまだ夢物語ですがそんなことも一つの可能性として考えながら今後も探求を継続していきたいと思います。

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