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正しい身体の使い方は1つではない

現在、ロルフィング®︎のたちばなでは「4つの支持軸理論」を元にロルフィング®︎や軸トレーニングを提供しています。

月4回のペースで開催いしている「軸トレーニング研究会クラス(以後「研究会」)」では3月は毎週各支持軸を使った【主導操作系トレーニング】を実験してみました。

主導操作系とはそれぞれの支持軸が適切に働く身体の使い方です。

主導操作系

⚫︎末端主導体幹操作:手足を起点として結果的に体幹部を操る
⚫︎体幹主導末端操作:体幹部を起点として結果的に手足を操る
・捻り系
・屈曲・伸展系
・側屈系

の2種類(4タイプ)あります。

それぞれ▼の4つの支持軸と対応します。

①内側軸(1軸)→末端主導体幹操作
②中間内軸(2軸)→体幹主導末端操作(捻り系)
③中間外軸(3軸)→体幹主導末端操作(屈曲・伸展系)
④外側軸(4軸)→体幹主導末端操作(側屈系)

これは興味深いことにこの組み合わせ以外での支持軸と主導操作系の使い方では上手くいきません。

この理由としては各支持軸での「脳神経系の運動プログラム」の違いと考えられます。

各支持軸が身体に通すと自然に▼のように足裏の特定のライン(赤矢印で表示)上に体重を支える点(支持点)を置くような身体の使い方に自然になります。

これは足とは遠く離れた手の「支持軸ポイント(この部位を刺激することにより特定の支持軸がと取りやすくなる)」を刺激しても、対応した足裏のラインで支持点を使うことになります

この足裏の支持点の位置や動きによって4つの支持軸に対応した体幹の可動性重心移動の違い、その他のそれぞれの支持軸の特徴が生まれることになります。

そして、この足裏の支持点のラインの違いによって生まれるより具体的な身体の使い方が上記で触れた「主導操作系(4タイプ)」ということになります。

これは個人の特徴だけにとどまらず文化とも関係するのでスポーツやダンス、格闘技などの競技にも当てはまります。発祥した地域の身体文化に適した支持軸が使われることが多いので各競技の体系がその文化の支持軸と一致しています。

つまりは、競技が生まれた文化の支持軸タイプと同じ支持軸を使うとその競技技術を習得し易いということです。

研究会ではこの主導操作系を身につけるペアトレーニングを各週1つの支持軸を選択して実施しました。

予想通りとは言え、この主導操作系ペアトレーニングはかなり高い効果がでました。

腕と体幹が確実につながります。

「腕と体幹がつながる」といったキャッチコピーは身体系ではよく聞かれますが実際はキャチコピーで終わっている場合がほとんどです。

指導者自身ができていたとしても、それを習う側はトレーニングをしてもその場で体験もできない、体験するだけで数年を要するという場合が多く、中には指導者自身の身体が腕と体幹がつながっていないケースも珍しくありません。

それが研究会では参加者全員が腕と体幹がつながった状態になりました。

面白いのはその主導操作系のトレーニングの効果です。

同じように腕と体幹がつながり、肩甲骨は当たり前のように背中側で立つ(立甲)ようになるのですがその詳細は微妙に異なるのです。

個人的な感覚をご紹介すると、

①内側軸(1軸):末端主導体幹操作トレーニング
▶︎肩甲骨の内側から腕と体幹が割れる感覚→背中が開く

②中間内軸(2軸):体幹主導末端操作トレーニング(捻り系)
▶︎胸の前の空間が広くなる感覚→胸の前が開く

③中間外軸(3軸):体幹主導末端操作トレーニング(屈曲・伸展系)
▶︎脇の下の空間が広くなる感覚→肋骨側面下側が開く

④外側軸(4軸):体幹主導末端操作トレーニング(側屈系)
▶︎肩幅が広がる感覚→肩が開く

面白いことに肩を中心とした「後方」「前方」「下方」「上方」の4方向に身体が開く効果がでるようです。
※この記事をまとめてこのことに初めて気づきました。

こうしたことから4つの身体の使い方は組み合わせて行うことで、身体全体の開発に役立つのではないかということです。

ここら辺は今後さらなる探究が必要ですが現在の個人的なトレーニング体験からすると組み合わせることは正しいと感じます。

研究会が終わった後に▼のような手を相手の首にかけて崩す簡単な首相撲を「4つの支持軸」のやり方を探究してみました。

①内側軸(1軸)
▶︎手主導の末端操作で背中を丸めると崩しやすくなる

②中間内軸(2軸)
▶︎背中を反らすことで相手を崩しやすくなる

③中間外軸(3軸)
▶︎背中を丸めて自分の重心を支持基底面内で少し後ろに
移動させると相手を崩しやすくなる

④外側軸(4軸)
▶︎身体の左右の側屈を使うと相手を崩しやすくなる

各支持軸でこれ以外の組み合わせででは全く崩せません。

これも上記で触れた足裏の支持軸ラインによる特徴だと考えられます。

こうした特徴が分かると「内側軸(1軸)」文化である日本では道着を掴む柔道が発達し、「中間内軸(2軸)」文化である西洋ではレスリングが発達したのも説明ができそうです

そして、日本の柔道がブラジルに渡りできたのがブラジリアン柔術ですが、道着を着ないで競技を行うスタイル(ノーギ)も産まれていますが、もしかしたら道着を掴むよりも腕などをレスリングのように掴む方が海外の支持軸文化的に行いやすい為に産まれたと考えると非常に面白いと思います。

このあたりの歴史について全く知らないの素人の意見になります。

でも道着を掴む、掴まないなど支持軸の特徴が明確に表れているように見えるのは興味深いです。

このように支持軸ごとに正しい身体の使い方があります。そしてそのバリエーションも多彩になるでしょう。

日本ではたった1つの「正しさ」を追求する傾向がありますが(これが「内側軸(1軸)」らしい考え方でもありますが、、、)実際には少なくとも4つの正しい身体の使い方があります。

こうした理解が無いとせっかくスポーツやダンスを一生懸命学んでも結果がなかなかでないということになります。

下手をするとこうした理解の不足する指導者による指導を受けることでパフォーマンスが恒常的に大きく低下する危険性が多いにあります。

僕自身もこれまでの人生で数回経験があります。

面白いものでそれまでできた動きや技術が全くできなくなってしまうのです>_<

「4つの支持軸」によって技術的なものだけでなく、筋力発揮も変わってきますから競技を学ぶ際にも、技術やトレーニング方法を指導する際にも非常に重要になります。

「ロルフィング®︎のたちばな」ではロルフィング®︎や軸トレーニング・セッションにて「4つの支持軸理論」を活用した身体へのアプローチを提供させていただいています。

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