先日の軸トレーニング研究会クラスでのことです。
参加者の方が4つの支持軸の1つである「中間内軸(2軸)」で新しい発見があったと教えてくれました。
通常の2軸の身体の使い方は「みぞおちからの捻り」が起点となります。
その「捻れ」ではなく上半身と下半身をアイソレーション(分離)させるやり方をすると色々と面白い現象がが起こり、またこれまで説明ができなかった中国武術系の身体操作について説明がつくようになるとのこと。
さっそく、ペアワークで体験させてもらいました。
中国武術的な崩しを2軸をアイソレーション のやり方で行うと、「内側軸(1軸)」を使った場合とはまた別の感覚で崩されてしまいます。
相手がしゃがむとこちらもしゃがんでしまうといった「シンクロ」するような感じになります。
その後、「突き」で試してみようという話になりました。
キックミットを僕の身体の前に装着した状態で、2軸の新しい身体操作で突いてもらいました。
1回目は普通のパンチのような感じでした。どうやら色々と意識されて突かれたそうです。
受けた身としてはちょっと自然な感じはしなかったので、何も考えずにアイソレーションだけ行って普通に突いてもらいました。
油断しました。。。
突きがキックミットに当たった衝撃はそれほどではありませんでした。
その後、腹部に衝撃が走りました。
背中側に本当に走り抜けていったのです。。。
『うえ‼︎』
という変な呻き声を上げてしまいました(^^;;
浸透波が背中側に通り抜け、内臓が全てゆれる感じ。
これまで経験したことの無い衝撃。
しばらく身体を折り曲げざる負えない状態になりました。
ちなみに使用したキックミットは▼です。
このキックミットはかなりしっかりした構造をしているので大抵のローキックなどでは効きません。特にパンチでは威力の大半を防いてしまうものです。
つまり、今回受けた突きの質は通常のものではないということです。
シンプルに衝撃を貫通させる突きということ。
実はこの種の「突き」は聞いたことはありました。
それは漫画「拳児」での発勁の中の1つの記述でのこと。
・浸透勁
・暗勁
として表現されています(▼画像参照:ネットより)。
漫画「拳児」は大学時代に好んで読んでおり、こうした発勁に興味を持っていましたがここに来て「4つの支持軸理論」を通して謎がどんどん解けていきます。
「中間内軸(2軸)」と今回の「上半身と下半身のアイソレーションの身体操作」で中国武術の基礎鍛錬を分析すると色々と見えてくるものがあります。
中国武術の基礎鍛錬としては▼のような姿勢を重視していたりします(タントウコウ、立禅など)。
この姿勢がまさに「上半身と下半身のアイソレーション」につながるのです。
でも「中間内軸(2軸)」限定なので形だけ真似ても効果は全くでないでしょう。
浸透する突きに関してはショックが強く、2度目は頼みませんでした。打たれた方もあとで聞いたところ罪悪感があったそうです(^^;;
今後はこの浸透する突きについても「軸トレーニング研究会クラス」の課題として探究してみたいと思います。
▼のようなことができるかを模索しても面白いかもしれませんね。
後日談
この浸透する突きで内臓全体をゆらされてしまったのですが、その後の胃の調子がよくなったのです。
この日まで胃の消化がよくなく食べ物を食べなくても膨満感的な症状がでて苦しんでいました。ずっと胃や食道に違和感がある状態が続いていたのです。
それが思い返すと突きを受けてから全く気にならなくなっていたのです。
軸トレーニング研究会クラスが終わってからも「そういえば胃について全く忘れていた」ことに気づいて不思議に感じていました。
その後も完全にとは言いませんが明かに胃の調子が楽なのです。
もしかするとこの浸透する突きの衝撃というのは人体にとって破壊につながるだけでなく、活法としても働く可能性があるのかもしれません。
これが武術のあらゆるところで言われていることですが殺法と活法はコインの裏表なのかもしれません。
同じ現象を調節することでコントロールできるということ。
こうした活法的な側面も探究のしがいがありそうです‼︎