ロルフィングとは10回の施術で全身を整えるアメリカで開発された整体(ボディワーク)です。

“抜きポジション”シリーズ「橈骨」と「尺骨」

はじめに

身体の力みが抜け、つながりができる「抜きポジション」ですが、当初は「肩関節の抜きポジション」と「股関節の抜きポジション」の2つだったのですが現在では、

⚫︎肩関節の抜きポジション
⚫︎股関節の抜きポジション
⚫︎橈骨の抜きポジション
⚫︎尺骨の抜きポジション
⚪︎脛骨の抜きポジション(現在検証中)
⚪︎腓骨の抜きポジション(現在検証中)

となりまとめて「抜きポジション・シリーズ」と呼ぶようになりました。

詳細なメカニズムは未だ不明ですが「抜きポジション」を活用すると驚くほど脱力が深まり、身体のつながりが通ってしまいます。

この「抜きポジションシリーズ」に「頭部リンク」「脊柱リンク」が組み合わせると更に軸の通りがよくなります。

最近見つけた「橈骨の抜きポジション」「尺骨の抜きポジション」ですがかなりの可能性を実感しています。

一般的には背骨や肩甲骨、股関節といった体幹部やそれに近い部位を重要視している傾向を感じますが、今回ご紹介する「橈骨の抜きポジション」「尺骨の抜きポジション」は実は全ての中で1番重要度が高いものだと個人的に考えています。

橈骨と尺骨は前腕の2本の骨ですが、この2本の骨使えることにより体幹部から重心操作能力まで向上させることができます。

日本の合気道やその大元になった武術(柔術)では手首を掴んでの稽古がされますが、何故手首を掴むのかの理由を前腕を通しての全身の開発と考えると非常に合理的であることがわかります。

橈骨の抜きポジション

指先(特に親指と人差指)と橈骨がつながる位置です。

「橈骨」とは▼のイラストの水色の骨です。

「橈骨の抜きポジション」とは1番わかりやすいのは合掌を行った時の手と前腕の位置です。

尺骨の抜きポジション

指先(特に薬指と小指)と尺骨がつながる位置です。

尺骨とは▼のイラストのピンク色の骨です。

高岡英夫氏の提唱するゆる体操の「ウッススリスリ体操」で活用する手の形がまさに「尺骨の抜きポジション」だと個人的には捉えています。

「ウッススリスリ体操」とは▼のような体操。手を独特な形にして裏転子と高岡氏が名付けた部位を刺激するものです。

▼この手の形が「尺骨の抜きポジション」

但し、多くの人はこの手の形を掌屈(手を掌側に倒す関節の動き)で行なってしまい弱い状態で行っている傾向があると思われます。高岡氏の著書にも尺骨と指をつなげる説明はなかったように記憶しています。実際には尺骨と指をつなげる重要なポイントがあります。

それは掌屈に加えて尺屈を加えることです。

これが適切にできると指と尺骨がつながり強い手の形となります。こうした手の形にならない限り「ウッススリスリ体操」は手が大腿部の動きに負けて適切に行うことは難しくなります。

但し、掌屈と尺屈を組み合わしてもなかなか「尺骨の抜きポジション」にするのは難しいようで、これを身につけるには専門のトレーニングが必要となります。

これは「橈骨の抜きポジション」にも当てはまります。

太極拳の「起勢」

太極拳の型(套路)には起勢と呼ばれる手を上方に上げていく動作があるそうです。▼のイラストの3の場面。

以前、武術系の雑誌でこの「起勢」の場面で他者に上から両手を押さえつけられた状態でも適切に身体が使えているのなら問題なく手を上げることができるという記事がありました。

その当時も色々と試してみたのですが土台できたものではないと結論つけたのですが、「尺骨の抜きポジション」を使って行ってみたらどうだろうということで試したところすんなりと手を上げることができてしまいました。

これが雑誌の著者が意図した身体操作かは今となっては不明なのですが、太極拳の型(套路)を見るとかなり「尺骨の抜きポジション」を多用しているように思えます。

ちなみに、メカニズム的には尺骨は直接上腕骨に付着していますので「尺骨の抜きポジション」で尺骨が使えるようになると力学的に強い力が発揮しやすくなるというのが1つの要因になると考えられます。

また、尺骨が使える(骨が使える)ということはその予備動作や予備緊張といった反応がでなくなるので他者が動きに反応できなくなることによって手を上げることができるようになるのだと思われます。

とにかく、「尺骨の抜きポジション」を使えるとかなり劇的に感触が変わりますね。

個人的にはこうした身体の使い方は初心者の時期から身につける類のもので、長年の稽古で身につける類のものではないと考えています。

初心者の時期から身につけて稽古を行うとそれだけで上達のスピードはかなり早くなるでしょう。

応用次第で凄まじいことになる

「橈骨の抜きポジション」「尺骨の抜きポジション」ともにパッと見ではそれほど重要とは思えないものです。

ですがこれらの意味がわかるととても価値があるものだということが理解できます。

『合気道や合気柔術では何故手首を抑えた状態で技をかける稽古を行うのか?』

よく言われるのは「昔は刀を差しており、刀を抜かせない為に手首を抑えてくるのに対応する為」ということですが、帯刀していた時代でさえ現実的なシチュエーションではないように思えます。

それが「橈骨」「尺骨」の開発を進めることを目的としていると考えると非常に合点がいくのです。

実際に先日の軸トレーニング研究会クラス(旧練習会クラス)にて非常にショッキングなことが起こってしまいました。

先月から「橈骨の抜きポジション」の観点を取り入れて合気道の座技呼吸法(合気上げ)に取り組んでおり、通常の合気道の道場ではありえないスピードで上達し、面白い現象が次々に起こっていたのですがそれ以上の現象が起こってしまったのです。

合気モード

合気道や合気柔術ではその流派や指導者の方によって定義は異なるのですが「合気(愛気)」という考え方があります。

筋力とは異なった要因によって相手を容易に崩してしまう現象です。

「橈骨の抜きポジション」「尺骨の抜きポジション」の観点であることをしたところまさにこの「合気」がその場にいる僕も含めた参加者全員が使えるようになってしまったのです。

手首を相手に持たれても相手と一体になる感覚。

自分と相手の境界がなくなる感覚。

こちらが動くと相手も勝手に従ってくれます。

「ひょい」っと手首を上げると完全に首が後ろに仰け反る耐性になります。

▼こんな感じ

相手に触れると掴んでいるのでないのに相手がこっちに自然と吸い付いてきます。

正に漢字そのままの「気が合う」という『合気』の状態です。

それまでも「合気」の初歩的な段階には到達していたのですが筋力が通用しない世界の「合気」を体感しました。真剣に抵抗しようとすればするほど容易にかかってしまいます。

僕も含めて合気道経験者だけでなく、合気道・合気柔術未経験の方も同様にこの合気現象が起こりました。

合気と空手を融合させた流派に「氣空術」というものがありますが、「氣空術」では何をしても合気をかける身体を「合気モード(もしくは金剛体)」と呼んでいるそうですが、正に「合気モード」そのものだと思います。

合気モードになるスイッチがこの「橈骨の抜きポジション」「尺骨の抜きポジション」です。

女性やお子さんも「合気モード」になると合気が使えるようになる

この「合気モード」について検証中なのですが、参加者のお一人が奥さんと小学生のお子さんにこの「合気モード」になるスイッチをセッティングして手首を掴んで合気上げで確認されたそうです。

すると簡単に手首を持ち上げられてしまったとのこと。

特に小学生の娘さんには身体全体を持っていかれるほど崩されたとのことです。

終わりに

軸トレーニング研究会クラスが終わってからしばらく放心状態でした。

「合気」とは20年以上前から関心を持っておりいつか身につけたいと考えていたものでしたが、あまりにも一気に高度な体験をしてしまったので理解が追いついてこなかった為です。

あまりにも「合気モード」による現象が現実離れしており、ある意味オカルトの領域です。

合気道経験者で様々な取り組みをされてきている参加者のお一人と話しをしたのですがまるで理解できないという点で一致しました。

あまりにも現実離れした現象がある意味ちょっとしたことで起こってしまうということに対して、この「合気モード」に入るスイッチを公開すべきかどうか本当に悩んでいます

まだ発見して数日しか経過していないのでしばらく様子を見てゆっくり答えを出そうと思います。

ですが、全ては「橈骨の抜きポジション」「尺骨の抜きポジション」にあります。

この2つの抜きポジションを習得するエクササイズは7月の軸トレーニングWS「他者とのつながり①、②」でご紹介します。

軸トレーニング研究会クラスでは行なっていない「ペアワーク」「セルフワーク」も実施しますのでご興味ある方は是非御参加下さい。

詳細は▼のリンク先をご覧下さい。

タイトルとURLをコピーしました