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【機能的脱力】身体に「つながり」を通して脱力させると身につく

はじめに

スポーツやダンス、武道、施術など様々な分野で力を抜くという「脱力」の重要性が言われています。

ただし、多くの方が実感しているように「脱力」を意識して上手くいくことはほとんどありません。

効果はあるどころかむしろ、ふぬけになってしまい弱体化して全く使い物にならなくなることが多くあります。

個人的には単にく力を抜いてふぬけた脱力を「単純脱力」、どの分野でもパフォーマンスを向上させる脱力を「機能的脱力」と呼んでいます。

最近誰でもその場でこの「機能的脱力」を身につける方法を開発しました。

今回の記事ではこの「機能的脱力」について説明したいと思います。

身体につながりを通すことが前提条件

「単純脱力」と「機能的脱力」の大きな違いは、身体の「つながり」があるかどうかです。

この「つながり」の感覚が無いので力を抜いてもパフォーマンスの向上につながりません。

実は、この「つながり」を維持する為には筋力を活用しています。

この「つながり」を維持する為の最低限の筋力を残し、それ以外の力を抜くことが「機能的脱力」であり、トップアスリートや達人と呼ばれる天才たちが行っている脱力の正体です。

個人的にはこの身体につながりを通した状態を「スジガネ(筋金)」と名付けました。

「スジガネ」の通し方

「スジガネ」を通す方法ですが道具を使うと簡単です。

▼動画のように円柱状の道具を掴むことで誰でも「スジガネ」を通すことができます。

「スジガネ」が通ったかの確認としては、

⚫︎腕を他者に曲げてもらい腕が曲がらないこと
⚫︎曲がらないのを確認したらその腕で相手を動かせること

です。

「スジガネ」を通すと腕は全体重を乗せられても曲げられなくなるほど強くなります。

そして、その状態は他者と「つながり(結び)」ができる状態なので腕を動かすと腕を抑えていた相手を自由に動かすことができます。

似たものに合気道の某流派では伸筋を活用した「曲がらない腕」「折れない腕」というものがあります。

伸筋による曲がらない腕とスジガネは内実が異なります。

確かに伸筋を使うと曲がりづらくなりますが本気で体重をかけると意外と曲げることができます。

また、伸筋による曲がらない腕では他者との「つながり(結び)」はできません。

おそらくは提唱者はこの「スジガネ」を通していると思われますが、その「スジガネ」を弟子に伝えるのに伸筋という言葉で説明したのでは無いかと思われます。

「スジガネ」以外の力を抜いていく

「機能的脱力」はこの「スジガネ」を維持したままそれ以外の余計な力を抜くことで身体に通ります。

▼動画の「曲がらない腕」と言っている状態が「機能的脱力」状態です。

「スジガネ」を維持するだけなので努力感はほとんどありません。また、不思議なことに腕を曲げようとしても力が入らなくなるのです(これを武道では「居着いた状態」と呼びます)。

機能的脱力ができることで相手を居着かせてしまうので、相手と「つながり(結び)」ができてしまうのです。

力を抜けば抜くほど力が出る

武道系の分野では、

「力を抜けば抜くほど力が出る」

と言っている方がおられます。

この言葉は昔読んだ書籍に書かれていて当時は全く意味がわかりませんでした。

生理学的には完全に矛盾していました。

それが今ではどういった意味合いなのかがわかるようになってきました。

【力を抜く=機能的脱力】と考えるならば、下記の2つが考えられます。

❶相手は居着いて力が入れられなくなるので相対的にこちらの力が強くなる
❷「結び」ができると、力を入れなくとも相手が吹っ飛んでいくのでそれを「力が出る」という表現をしている

特殊な技法を使うと人差し指を掴んでもらった状態で相手を崩すことができるのですが、以前ロルフィング仲間に体験してもらうと「すごい力だね」と言う感想をもらいました。

こちらとしては人差し指一本なので力を入れようとしても入れられません。

ですが、こうした合気技法を受け慣れていないと「力が強い」ので崩された、投げられたと理解するようです。

身体中に通すことができる

「機能的脱力」は腕だけではありません。

⚫︎腕
⚫︎脚
⚫︎脊柱

に通すことができます。

肘は最も簡単ですが、肩を「機能的脱力」させるには少し難易度が上がります。

面白いことに、肩を「機能的脱力」させてパンチで評価するとものすごい威力になります。

ワークルームにはキックミットを常備しています。このキックミットは品質が良いもので通常の空手のローキックをしても表面にしか衝撃が伝わりません。

そのミットを胸の前で持ち、ミットに対して肩の「機能的脱力」をしたパンチを放ってもらうとミットの奥まで浸透するパンチになります。

こういった意味からも「力を抜けば抜くほど力が出る」と言えるかもしれません。

ジオング

元々「スジガネ」や「機能的脱力」は当初「ジオング」と言う名前にしようかと考えていました。

ジオングとは機動戦士ガンダムに出てくるモビルスーツです。

腕が分離してワイヤーで繋がっている構造なので、このワイヤーが「スジガネ」で、ワイヤーのみ残した状態が「機能的脱力」だと個人的にはイメージがしやすかったからです。

但し、クライアントさんに「ジオングの腕」と説明しても「ポカン、、」とされる方が多く全く伝われなかったので断念しました😅

▼ジオング

▼これが「機能的脱力」のイメージ

終わりに

2022年6月12日(日)開催の「合気道のためのロルフィング〜崩しの原理を学ぶ〜」ではこの「機能的脱力」を合気道の技に応用させる方法をご紹介予定です。

少しでもご興味ありましたら是非ご参加下さい。

詳細は▼リンク先をご確認下さい。

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