「メニューの選び方」はこちらを▶︎クリック

「脱力」から入ると上達が遠のく:筋金を腕に通す

はじめに

あらゆる分野で「力を抜け」ということが言われています。

身体操作系の分野では力を抜く「脱力」をメインとしたメソッドもあります。

残念ながら、そのほとんどの試みが失敗していることです。

理由はシンプルで「脱力」と同じ用語を使っていてもその内容は各個人さまざまで自分勝手な解釈をしてしまうからです。

「脱力」した状態を誰もが体感する再現性の高い方法がなければ「脱力」という概念は全く無意味です。

無意味どころか上達の邪魔にさえなります(自分の経験や周りを見ると確実に上達を妨げています💦)。

そこで今回の記事では「筋金を通す」という身体操作を活用して「脱力」状態をご紹介します。

筋金を通す

筋金(すじがね)の意味

※goo国語辞書より

https://dictionary.goo.ne.jp/word/筋金/

※Weblio類語辞書より

https://thesaurus.weblio.jp/content/筋金が入る

ここでは言葉のしっかりとした定義はあまり関係ありません。

「筋金」「筋金を通す」と言った場合に何か身体に「つながりが通る」印象を持っていただければ良いと思います。

中手骨を使う

端的に言うと手の「中手骨」を使うことで、人間の身体は手と体幹のつながりが神経学的に通る仕組みになっています(理由は現時点で不明ですが今後研究が進めばわかってくるかもしれません)。

中手骨は▼画像の灰色の部位です。

皮膚で隠れた部分ですが、この中手骨から指を使うことで自然に手と体幹のつながりができます。そのつながりができた状態を「筋金を通す」と個人的に呼んでいます。

トレーニングツール「誰でも天才君」

身体操作系で難しいのは誰もが目的とする身体の使い方を身につける「再現性」の部分です。

この「再現性」の部分が置き去りにされてしまうと5年、10年、20年と身体系メソッドに取り組んでいるのに全く結果が出ないということになります(これはレアなケースではなくむしろ結果が出ることの方が多いのが実情です)。

そこで「再現性」を担保するために「誰でも天才君」というトレーニングツールを開発しました。

誰でも天才君(1号〜9号)

トレーニングツール(道具)。これを使うことで誰でも天才が行なっている身体の使い方や状態になれる。現在1号から9号まで存在し、今後も新しい発見により増加していく。

別名「誰でも合気君」。

「誰でも天才君」を使って中手骨を使えるようにした状態を【中手骨軸】と呼んでいます。

まずは力づくで掴む

「誰でも天才君【中手骨軸】」は掴んで使います。

まずは力づくで掴むことで勝手に手と体幹がつながります。

そして、この手と体幹がつながった状態が「筋金を通す」と呼んでいる状態です。

この筋金を通した状態を維持してあとは力を抜いていくだけで正しい「脱力」した状態を体感することができます。

こうした論理がわかってくるといきなり脱力した状態を追求することは果てしなく難しいことだということはよくわかります。

正しい「脱力」とは手と体幹をつなげた筋金を腕に通した状態が必要であり、この状態がない限り単に力を入れていない状態にしかなりません。

そして、これをいきなり行おうとすると腑抜けにしかならずスポーツやダンス、施術などに生かすことはできません。

脱力した状態を「柔」、筋力を使った力強い状態を「剛」と仮に呼ぶとすると脱力を身につける論理としては、

❌柔→剛
⭕️剛→柔

となります。

トレーニングの論理はかなり明確であり、誰もが体験して確認することができます。

但し、今の世の中は剛よりも柔が過剰に重要視される傾向があるので多くの人はなかなか受け入れることができない考えかもしれません。

実際に以前施術系の知り合いにこのことを伝えましたが全く受け入れることができない様子でした。

刷り込まれた認識を修正するのは非常に難しいのです💦

人は必ず間違えます。重要なことは間違った認識をいつでも修正できるようにしておくことです。こうした「誰でも天才君」のような誰でも再現できる方法があると否定することは難しいので大変認識をアップデートするのに役立ちます。

折れない腕

本当に脱力できているのかを検証する簡単な方法が合気道などで紹介されていた「曲がらない腕」「折れない腕」と呼ばれる対人ワークです。

その対人ワークは▼になります。

YouTube:『折れない腕』その1 視聴者様のリクエストに答えてみました

内容を切り取りました。

筋力で耐える

一般的な身体の使い方。体格差があっても筋力で耐えようとするとかなり難しい。

伸筋で行う

ひと昔前に合気道や合気柔術関連で流行った「伸筋理論」のやり方。「伸筋理論」関連の書籍は多数出版されており、自分も見様見真似で大学時代に行なってみたが大抵このように崩れてしまう。

伸筋を使えばできるという話ではなく、上記でご紹介したような腕に「筋金を通す」使い方をすることが肝要だったことが最近わかった。

合気道や合気柔術では指を張ることが強調されていたが、指を張ること自体が重要ではなく(結局技が効かない)、中手骨を「ON」にすることが重要。

合気道では、中手骨を「ON」にして筋金を通すと途端に技が効くようになる。

中手骨を「ON」にすれば良いので実際には「拳」で行なっても同様の結果が起こる。

脱力して行う

脱力して行えると、腕を曲げようとする側の感覚として本当に力が吸収される感じになる(力が入りづらくなる)。ゴムに対して行なっているような感触になる。

この状態は腕を曲げようとする側に合気がかかった状態なので、肘を伸ばしている側が腕を左右に動かすと途端に曲げようとする側が崩れてしまう。

検証が重要

脱力というとどうしても信仰になってしまう傾向があります。

脱力は絶対に正しいのだから、ひとまず力を抜く意識を持っていればそのうちにできるようになるだろうという甘い信仰。

これだと何年とりくんでも決して脱力を使えるようにはなりません。

重要なことは脱力できているかを日々検証することです。

検証してできれば最低限の脱力を使えるということですし、できなければ脱力ができていないということになります。

上記で取り上げた「折れない腕」は一番わかりやすい検証方法ですので「脱力」に興味があれば試してみると面白いと思います。

終わりに

僕自身、大学の合気道部時代にはこの折れない腕を試したことがありますが全くできませんでした。

それが最近、上記のYouTubeの動画を見て試してみると普通にできてしまったのです。

これはこれまでの取り組みの成果が出たと考えれるわけですが、クライアントさんに試していただくと全くできないのです。

そこで、「どうやったら誰でもこの感覚を身につけることができるのだろうか?」と模索したところ、その時すでに発見していた「誰でも天才君」の一つを使ってみることにしました。

基本的に身体操作のトレーニングについては論理で考えており、この道具はこうした身体の状態になると日々考えていたので、「この身体操作にはこれが役立ちろう」とかなりの勝算を持って試みたところかなり上手く行きました。

「誰でも天才君」を使うことにより、

①単なる筋力
②剛の腕がつながった状態
③脱力を使った状態

の3つのパターンをクライアントさんに体験してもらえるようになりました。

合気道をされているクライアントさんが複数名おられますが、皆さん驚いてくれますね👍

こうした身体操作は数年かけて身につける必要はありません。

体感するだけならばその場でできます。

せっかくスポーツ、ダンス、施術、武道などに取り組むのならばできるだけ早い段階でこの程度の身体操作は身につけておいた方が、その先の上達速度が全く変わります。

「誰でも天才君」は現時点で1号〜9号まであります(道具としてはそれ以上の数があります)。

「骨力体トレーニング」のセッションでは「誰でも天才君」を活用したエクササイズをテーマごとにご紹介しています。

ご興味ある方は是非お問い合わせください😁

タイトルとURLをコピーしました