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4つの支持軸の特徴は神経系によるもの

現在では「4つの支持軸」という考え方でロルフィング®︎の個人セッションや動作トレーニングを指導しています。

この「4つの支持軸」という考え方で日本人、白人・アジア人、ラテン系、黒人の動作の特徴を分析するとものの見事に説明がつきます。

①内側軸(1軸):日本人の動き
②中間内軸(2軸):白人・多くのアジア人の動き
③中間外軸(3軸):ラテン系の動き
④外側軸(4軸):黒人の動き

簡単に「4つの支持軸」を説明すると▼の足裏の画像のように各支持軸によって体重を支える部位(支持点)が異なるとという考え方です。

当初は体重を支える点(支持点)の違いによる力学的な影響によってのみ各動作の違いが生まれると考えていたのですが、色々と探求していくと明確に神経生理学的な影響がものすごく大きいということがわかってきました。

筋力の発揮の違いや脱力しやすい腕の位置などは力学的な視点では説明がつきません。

各支持軸で動きやすい身体の位置は▼の通りです。

日本人の1軸では股関節のライン、白人の2軸はみぞおちのライン、ラテン系の3軸は首のライン、黒人の4軸は頭上と言った感じです。

この各ラインから下の部位が能動的に使いやすくなります。

日本人(1軸)の場合には基本的に体幹を能動的に使うことは神経生理学的に全く向いていません。こうした特徴はスポーツやダンスの練習やトレーニングをする際に認識しておくべき点です。

では日本人は体幹が使えない、動かせないのかと言えば対処法があります。

それが手足頭といった末端を起点にして受動的に体幹を動かすという「末端主導体幹操作」と「ロルフィング®︎のたちばな」で呼んでいる身体運用法です。

近年のスポーツ界では体幹への関心が高まっており様々な体幹トレーニングが実践されています。

但し、思ったような効果は出せていないのが現状ではないでしょうか?

確かに体幹は能動的には動くようになった。でも実際のスポーツ競技の場面では体幹は固定したままだったり、可動性があったとしてもそれがパフォーマンスに結びついていない、と感じるアスリートが多いと思います。

これは体幹トレーニングの方向性が間違っている為にこのようなことが起こります。

日本人の文化的・民族的な動きである「内側軸(1軸)」を機能させる動きは「末端主導体幹操作」でないければ身体の力みがより強くなってしまうのです。

逆に西洋的な体幹を起点にした動き(「体幹主導末端操作」と呼んでいます)では、2軸は「体幹の捻り」、3軸は「体幹の伸展」、4軸では「体幹の側屈」で機能が発揮されます。

そして、現代の日本人は西洋的な動作の影響を強く受けているので、体幹を起点とした動作を行おうとしています。但し、もともとの支持軸は1軸の為に体幹を起点とした動きを行おうとすると全身の力みが過剰に強くなるのです。

これは神経生理学的な反応なので通常の練習やトレーニングではこの反応を克服することは非常に難しいと言えます。

その為に1軸体質である日本人が自身の機能を発揮するにはもともとの支持軸である「内側軸(1軸)」の身体の使い方である「末端主導体幹操作」を身につけることか、別の支持軸を身につけるという選択をする必要があるわけです。

結論を言ってしまえば海外の遺伝子が入っていない日本人の場合には遺伝的に「内側軸」(1軸)」を最終的に使って競技を行うことをオススメします。
※海外の遺伝子が入っているハーフの場合はその海外の遺伝子の影響を強く受ける傾向があるようです。ハンマー投げの室伏広司元選手、メジャーリーガー投手のダルビッシュ有選手、テニスの大阪なおみ選手は1軸ではありません。

これは骨格的、遺伝的に適した身体の使い方だからです。

但し、「4つの支持軸」全てトレーニングをすることが身体の可能性を高めると個人的には考えています。

「4つの支持軸」全てある程度使いこなすことができれば身体や技術的な改善点を克服するのに相性のあった支持軸を選択して練習やトレーニングを行うことで効率性を高めることができるからです。

「4つの支持軸」を発見してから半年ほど経過しましたが、毎日のように新しい知見を発見しています。

やはり、各支持軸はそれぞれ神経系の働きによって特徴が分かれるのは確実だと感じています。

個人的には昨年末に学び始めたブラジリアン柔術(BJJ)を上達する課題として設定して、「4つの支持軸」の観点でトレーニング方法を模索していますが、かなり面白い結果がでています。

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