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「他者」や「空間」と一体化させるパワーポイントの発見

軸トレ研究会で発見

毎週火曜日に開催している「軸トレーニング研究会クラス(軸トレ研究会)」では毎回様々な発見があります。

それらの発見の中にはこれまで積み上げてきた考え方を大きく変えてしまうほどの大きな影響力を持つものがあります。

それがまさに昨日の軸トレ研究会で発見された「パワーポイント」です。

パワーポイントとは身体の特定の部位に存在し、その部位を意識することで身体の支持軸(身体の脳神経的なシステム)が活性化します。

その結果、

⚫︎他者や空間と一体化する
⚫︎支持軸を強化させる

と言ったことにつながります。

パワーポイント

支持軸にはそれぞれパワーポジションと呼ぶ、その支持軸が機能する身体の姿勢があります。

例えば、「中間内軸(2軸)」ならばバレエのプリエの姿勢になります。

パワーポジションを取ることにより上半身、下半身のつながりが通るので

⚫︎支持軸の強化
⚫︎脱力が深まる
⚫︎連動性の向上

などが起こります。

パワーポイントとはこのパワーポジションに大きく関係します。

発見の経緯

パワーポジションでは「体幹の角度」と「足裏に体重がかかる位置」が重要になります。

各支持軸を▼に示します。

①内側軸(1軸):体幹前傾ーつま先重心
②中間内軸(2軸):体幹垂直ーカカト重心
③中間外軸(3軸):体幹前傾ーカカト重心
④外側軸(4軸):体幹垂直ーつま先重心

ここでの「つま先重心」「カカト重心」と表現していますがこれはあくまでもつま先が前方に向いている状態でのことです。

実際には「つま先重心」は足裏の前方に体重をかけること、「カカト重心」は足裏の後方に体重をかけることになります。

バレエのプリエの姿勢では体幹を地面と垂直、つま先を外側に向けて、小指側に体重がかかりますがこれは②中間内軸(2軸)のパワーポジション(体幹垂直ーカカト重心)に当てはまります。

軸トレ研究会の参加者の方がこれらのパワーポジションで壁を押すトレーニング(壁押し)を考案されたのが「パワーポイント」発見のきっかけとなりました。

「壁押し」ではパワーポジションにて壁を押してその返ってくる力を足裏に流します。

この時の足裏に力を流す位置が「パワーポイント」になります。各支持軸によってこのパワーポジションは異なります。

足を掴まれても動かせる

これまで軸トレ研究会では多くの発見をしてきましたが、まずは「合気現象」が起こるかを確認することが恒例となっています。

「合気現象」とは他者が反応しづらい身体の使い方によって生じる相手を崩してしまう現象です。

漫画「グラップラー刃牙」に登場する渋川剛気で最近では知られています。

仰向けになり他者に足を持って抵抗された状態確認しました。

脚の筋力で相手を動かそうとすると相手の抵抗によって動かすことができませんが、「パワーポイント」を意識すると相手を容易に動かすことができます。

当初はパワーポイントの部位は足に限定されていましたが、この検証中に

「手の同様の位置を意識してみたらどうなるだろう?」

と思いつき検証してみたところ手を意識しても同様の現象が起こります(その後、手と足で比較したところ手の方が合気現象がスムーズに発動することがわかりました)。

つまり、パワーポジションは手と足に存在することがわかりました。

一体化現象

その後、色々と試してみたのですがどうやらパワーポイントを意識すると他者と一体化する現象が起こることもわかりました。

他者との一体化とは、例えば手のひら同士をくっ付けた状態でこちらが一体化した状態で動くと相手もその動きに自然に従うという現象です。

お互いに手のひらを合わして2人で合掌のようにします。その状態から単に外側に相手の手から自分の手を離していくと相手もこちらの手にくっついてくるのです。

これは相手がこちらの身体に触れている状態でも同様のことが起こります。

身体の背部に触れられた状態でこちらが前方に歩くとこちらの背中と相手の手がくっついてしまい相手もこちらに従って動いてくれるのです。

こうした現象から「一体化」と名付けました。

「一体化」と名付けたので、

「空間とも一体化できるのでは?」

ということになり、格闘技のように2人で対面になり構え、手で相手に触れるということを行ってみました。

通常では相手に簡単に反応されてしまいますが、手を空間と一体化させるとその反応が遅れます。

実際に空間と一体化された手で触れられようとすると眼では相手が近づいてこちらに触れようとすることがはっきり見えていますが、防御反応が起こりません。

あえて、防御反応を起こそうとしないと手を防ぐことができなくなります。

これまでも4つの支持軸を全てOFFにした状態である「ゼロ軸」状態でも同様の身体が反応しなくなる現象はできていましたが、「ゼロ軸」の場合にはゆっくりと動くことがこの現象を起こす前提条件となっていました。

つまり、「ゼロ軸」になっても急に動くと「ゼロ軸」状態が解除されて相手に察知されてしまうのです。

それが、このパワーポイントによる「空間との一体化」では、早く動いても相手を反応させにくいのです。

触覚的にも反応しづらくなる

反応しづらくなるのは視覚的なものに限らず、前提条件がありますが触覚的にも反応しづらくなります。

柔術着の襟を掴んだ状態で、柔道のように相手を動かそうとすると簡単に相手が崩れてしまいます。

この時の前提条件とは襟を掴んだ手を直接的に動かそうとしないことです。

掴んだ手ではなく、肘や体幹など遠く離れた部位を動かすと相手は防御反応を起こすことができなくなるので容易に崩れてしまいます。

これが手を直接的に動かしてしまうと一体化が解除されて相手に反応されてしまいます。

合気道などの日本の武術では

「手を持ってせず、足を持ってせず」
「手で掴まない」
「触れるだけ」
「卵を持つように軽く」

など相手を崩す、投げると言った技をかけるのに一見矛盾するような教えが存在していますが、「他者との一体化」とはこの意味がよくわかる現象です。

これまで

⚫︎虚と実
⚫︎呼吸の意識
⚫︎ゼロ軸

など意識操作による身体を変化させる方法を発見してきましたが、「パワーポイント」はこれらとは質が大きく異なるように感じます。

合気道の一教押さえ

パワーポイントによる「他者との一体化」で、個人的に大きく感動したのは合気道の「一教の押さえ」が力感なくできてしまうことです。

「一教の押さえ」とは▼画像のような押さえ技です(下記リンク先動作より)。

正面打ち一教

押さえ技の特性として、相手が暴れても相手を押さえられる必要があるのですが、大学の合気道部で学んでいた当時、この一教の押さえがどうしてもできませんでした。

相手が力づくで暴れると押さえることができないのです。

痛みを生じる「ツボ」のような部位を押さえてもできませんでした。

それがパワーポイントの「他者との一体化」を行うと努力感なく押さえることができるのです。

相手は腕を多少回旋させることはできますがそれ以外できなくなります。

試しに筋力が最大限に機能させる「全軸(4つの支持軸を全てONにした状態)」でも行って見ましたが、通常よりは押さえやすくなりますが、相手との体格差があると押さえ続けることは難しいことがわかりました。

施術での効果

パワーポイントによる「他者との一体化」が最も活かすことができるのはやはり施術だと思います。

軸トレ研究会にて簡単に確認しましたが、これまで発見している

⚫︎各支持軸
⚫︎ゼロ軸
⚫︎全軸

のどれとも異なるような反応がでます。

脱力しすぎず、興奮しすぎずもしないので、1番バランスが良いかもしれません。

今後はさらに施術的な視点で探求をしてみるとまた違った知見を発見できるのではと思います。

終わりに

今回の「パワーポイント」の発見は「4つの支持軸理論」の原理的なものです。

個人的な課題としてはブラジリアン柔術にてこの「他者との一体化」を技に活かすことです。

打ち込みのよう型ではなく、試合や試合形式のスパーリングで使えるようになることできることを目下の目的としています。

これがある程度できると「合気現象」のスポーツへの応用が現実化しますね👍

毎週火曜日に開催している「軸トレーニング研究会クラス(軸トレ研究会)」では毎回のように大きな発見が続いています。

「4つの支持軸理論」についての最新の知見はこの軸トレ研究会にて産まれているのでご興味ある方は是非ご参加ください。

個人セッションやWSと比較して安価なのでお得でもあります。

講師が1方向的に指導する類のクラスではなく、参加者同士が意見を交わすという自由度の高いものですがおそらく1〜2ヶ月も通っていただけると自由な雰囲気にも慣れてくると思います😁

軸トレ研究会については下記のリンク【2020年 セミナー/イベント情報】をご確認下さい。

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