ロルフィングとは10回の施術で全身を整えるアメリカで開発された整体(ボディワーク)です。

ストレッチングは効果がない⁈

はじめに

先月出版された書籍「スポーツと運動の筋膜」を少しづつ読み進めています。

本書はロバート・シュライプ(Robert Schleip)が編集に携わっています。

ロバート・シュライプはヨーロッパのロルファー(ロルフィング®︎)であり筋膜の研究者の第一人者でもあります。筋膜系や手技系の書籍ではロバート・シュライプの論文の引用が数多く見受けられます。

まだまだ前半しか読めていませんがテーマが「スポーツや運動」関係ということで、通常の手技療法系のものとは大分内容が異なっている印象があり非常に面白いですね。

また、筋膜関係の書籍は数多くありますが、筋膜に関しての概要については1番わかりやすいかもしれません。

本書の第9章「運動パフォーマンス:ストレッチングの誤った認識と将来動向」にてストレッチングの有効性についての考えが非常に端的にまとめられていたので今回ご紹介したいと思います。

ストレッチングへの考え

本書で述べられているストレッチングへの考えを列挙してみたいと思います。

⚫︎機能的な可動域を維持するには日常の活動で十分。
⚫︎最近のシステマティック・レビューでは臨床でのストレッチングは(他動的及び自動的なアプローチを含めて)ROM(関節可動域)の低下から回復させるための治療的価値が低いと結論付けれらている。
⚫︎運動前、運動後のストレッチングには、
・筋肉痛を緩和する効果は無い。
・スポーツ障害の予防効果は無い。
⚫︎ある研究では、用いられるストレッチングの方法にかかわらず筋力の発揮は4.5〜28%低下することが示されている。
⚫︎特別な柔軟性を必要とする人を除いて伝統的なストレッチングは必要性は無いかもしれない。

こうした知見は僕が記憶するだけでも十数年前にすでにスポーツ系の雑誌にて論文の概要の記載がありましたが、ここ数年で一気に広がってきたような印象があります。

実際にストレッチングのメカニズムとして筋肉に存在する伸張反射(筋肉が急に伸ばされた時に筋肉が収縮する反応)を抑制して筋肉をより伸ばすものですから、なんらかの筋出力に対して影響があるということはもともと想定できたはずです。

実際に個人的にはストレッチングをすると非常に動きづらくなり、身体のキレがでなくなることを体感で感じていました。ですがこれは周りの誰に行っても理解されなかったのです。

それが研究として「筋力の発揮が3割近くも低下する」というデータがでているというのは個人的にはストレッチングの有効性を説明する際に非常に助かっています。

ストレッチングでは身体はゆるまない

一般的にストレッチングをすると筋肉がゆるむ(脱力する)と理解されていますが、実際にはそのような効果はストレッチングには無いと個人的には考えています。

それは、少しでも本当の脱力状態を体感できるとわかります(比較すると明確になります)。

ストレッチングではこの脱力状態にはなかなかなれないのです。

実際にストレッチングを毎日実践している人の身体を見ても脱力状態にはなっていないことが多く見受けられます。

ストレッチングのメカニズムである伸張反射の抑制された状態を脱力状態と誤解した為に広まった考え方だと推定されます。

「筋肉が伸びた、これは筋肉がゆるんだからに違い無い」という誤解。

脱力状態に関しては研究対象として認識がされていないのでこの観点での研究はなかなかでてこないと思われます。もしでてきたとしてもまだまだ時間がかかりそうですね。

ストレッチングの不快な体験

個人的には昔からストレッチングの効果や存在理由についてかなり懐疑的でした。

ストレッチングとの出逢いは中学のボーイズリーグの硬式野球チームにてです。中学1年か、2年だったと思いますがウォーミングアップが以前はラジオ体操的な内容だったのが突然ストレッチングが導入されました。

当時はトレーニングについての知識も経験もなかったので何の疑問も持たずに行っていたと思います。

ストレッチングに関して疑問を持ち始めたのは大学時代のことです。空手をしていたこともあり股関節の可動域を広げる為にストレッチングを集中的にトレーニングしていました。

初めは教科書通りに行っていましたが元々関節や筋肉が固く一般的なやり方ではまったく可動域は広がらず、さらにかなり苦痛だったので、できるだけ効率的なやり方を模索していました。

その結果、開脚で胸を床につけることも経験します(自分の身体にとってはかなり負担が大きいのその状態を維持することはできませんでした)。

空手の上段蹴りもそれなりにできるようになりました。

ですが、ストレッチングを行うと大抵数十分ほど動けなくなることも同時経験していたのです。

動き自体のキレがなくなる感じであり、非常に不快でした。

これは社会人になってストリートダンスの練習時も同様でした。本当に動けなくなるのです。

この原因の一つはストレッチングによる筋出力の低下にあると考えることができます。

終わりに

前職の運動指導員時代では当たり前のように仕事としてストレッチングを指導していました。まわりのスタッフがストレッチングの有効性の研究について全く知らなかったのでこの点について話しをしても全く議論にもならなかったのを覚えています。

おそらく周りのスタッフはストレッチングに関して全く疑いを持ったことすらなく、根拠なく「やらなければいけないもの」と思い込んでいたのだと思います。

でもその当時の雑誌にはストレッチングの有効性が疑われる記載がすでに書かれていたわけですけどね(^^;;

もちろん今回の記事は「ストレッチングをして明確な恩恵がある」場合はそのストレッチングを否定するものではありません。

大切なポイントは効果が無いもしくはマイナスの効果があるのに思い込みで実施することです。

なので、実施後に適切な効果がでているのかという確認をすることは重要ですね。


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