はじめに
2019年3月29日(金)に練習会クラスを開催しました。
今回からまた新しい参加者が加わりました。新しい方が参加されると雰囲気が変わり面白いですね。
この練習会クラスは月4回(週一回のペース)で開催しています。内容はその時々で僕自身が関心を持ったことや思いついたアイディアをシェアする形です。なので毎回行う内容は異なるかもしれませんし、数回同じ内容の場合もあります。
基本的には対人ワークを通して身体の使い方を学ぶことがテーマですが時々、ムーブメント・ワークも紹介したりするのでかなり自由度が高い形でやらせていただいています。
内容
今回行った内容は、
⚫︎スラックレール歩き
⚫︎肘落とし
⚫︎「体幹主導末端操作」
・基本エクササイズ
・基本対人ワーク
⚫︎「末端主導体幹操作」
・基本エクササイズ
・基本対人ワーク
こんな感じです。
当初は名古屋で手に入れた「スラックレール(SLACK RAIL)」を使ってバランス系の内容にしようと考えていましたが関心が別のものに移っていき結局は違う内容になりました。
なのでスラックレールは最初だけ。4本つないでその上をバランスに執着せず歩くというのを行いました。
スラックレールとは↓のもの。バランス系のトレーニングツールです。スラックラインという空中に綱を貼ってその上を歩く競技のトレーニング用に開発されたものだそうです。
こうしたバランス系ツールは適切に使えば「軸」や「脱力」と言った“素の身体の使い方”の向上に役立ちます。但し、無理やりバランスを取ってトレーニングするならばこのツールの上でバランスを取る能力は向上しますが、他の競技(スポーツやダンスなど)のパフォーマンス向上には効果がないどころかパフォーマンスを低下させる可能性があります。
何か別の競技向上の為にこうしたバランス系のトレーニングを活用するならば、バランスは決して取ろうとしてはいけません。上の写真のように手などでバランスをとることは絶対におススメできません。
この点はまた別の記事でご紹介したいと思います。
「末端主導」「体幹主導」のトレーニング
練習会でメインで行った内容は最近の僕のマイブームである、
⚫︎体幹主導末端操作
⚫︎末端主導体幹操作
の基本的なトレーニングです。
「体幹主導末端操作」の方は太極拳的な対人ワークで確認&トレーニングしました。
肋骨を捻った状態でその体幹の運動量を他者に伝えるというもの。
↓こんなイメージ
体幹の運動量を末端(腕)に伝えることができればパートナーに腕を抵抗されても意外と簡単にパートナーを押し返すことができます。
遊びとしてインターロック ・エクササイズの応用(連動動作)で肋骨のゆらぎを誇張して、その運動量を伝えるという方法をこのワークで試してみましたがそれを受けた方がかなり驚かれていました。
僕自身がこれをパートナーとして受けた体験がないのでどのような感覚なのかは想像するしかないのですが、行う側の努力感の無さに比べて受ける側はかなりの衝撃を感じると思います。これがフォームで肋骨を形的に動かすと運動量が発生しないので当然このような衝撃はありません。
「末端主導体幹操作」では以前も行った内容で、肘を曲げて前腕が地面に垂直になるように片腕だけ前習えのように持ち上げます。そしてパートナーに手首あたりを持って抵抗してもらいます。そのまま肘を伸ばしていきます。前腕の動きにひっぱられて肩甲骨や肋骨、骨盤、脚の運動量が相手に伝わると相手は抵抗できずに後ろに崩されるというものです。
「体幹主導末端操作」「末端主導体幹操作」とも、まずはその動作パターンを身につけるエクササイズで感覚を身につけて上記の対人ワークで練習していきました。
参加者全員ふつうにできてしまったのはかなりの収穫でした。
僕が同種の動きを習ってから理解しできるようになるまでに数年を要したわけですが、1時間もせずにできるようになるのですから方法論は重要ですね。
あとは家庭でトレーニングをしてもらえば当たり前にできるようになります。トレーニングしないと次回にはまたできなくなっている可能性は高いですね。
トレーニングして短期的に習得しても良いし、練習会で繰り返して身につけていくのも両方とも有りだと思います。
但し個人的にはお家で短時間でよいのでトレーニングしてもらいたい。。。
「詐欺じゃないですか⁉︎」発言
今月(3月)から参加していただいている理学療法士の方の感想です。手技療法の能力を高めたくて合気柔術の稽古もされています。実はこの練習会の後に合気柔術の稽古にも通われているそうで、この日はじめて聞いてびっくりしましたΣ( ̄。 ̄ノ)ノ
しかも、地方の方で仕事が終わってから2時間かけてこられていると聞いてさらにびっくり( ゚д゚)
これ凄いですね。絶対手技の効果が変わります。
手技療法のセミナーに行っても身体の使い方を教えてくれないじゃないですか?身体の使い方ができてなかったら効果がでないし、それって詐欺じゃないですか⁉︎
「体幹主導末端操作」「末端主導体幹操作」の体験後にでてきた熱い言葉です。
僕もずっとそのような思いは感じているのでかなり共感します。
但し、専門分野が異なりますから難しい面もあるかもしれません(^_^;)
僕もロルファーになってから数年はそう思っていましたが、施術のテクニックを教える人はその施術の専門家ではありますが、身体の使い方を教える専門家ではありません。身体の使い方を探求している人はほとんどいないでしょう。
ここ最近特に僕の専門であるロルフィング®︎や“素の身体の使い方”についての理解が深まるにつれてそれは無理な相談だろうという思いの方が強くなりました。
皆、施術テクニックの手順を習ってあとは実地で経験を積んで施術の能力を高めるというのが一般的です。そしてある程度効果を出せるようになってからテクニックを教えるという流れになります。
僕が1年半習っていた 某手技療法の講師は「自分も20年かかってここまで来たのだからそんなに簡単ではない」と言っていました。
動作トレーニングなども併用して20年かかるのならその理屈はわかりますが、単に施術を繰り返して20年ならばやり方によってかなりの時間は短縮できると思います。実際にそのセミナーでは施術などに関する工夫は一切感じられませんでした。但し、どのセミナーもこれが普通なので責められるべきではありません。
武道系も同じですが方法論さえ確立すると意外と達人・ゴッドハンドと呼ばれる人のパフォーマンスを行うのは実現可能です。「どうしてもできない」と思えるようなことも意外と簡単だったりします。
何故難しいように感じるかと言えばこの分野は身につける方法論・理論が存在しないからです。
野球の分野に目をやれば高校生が160キロを投げる時代です。甲子園で150キロを投げるピッチャーは珍しくなくなっています。これは方法論(筋力トレーニング、栄養学、技術練習など)が確立してきたからです。
変化球も投げ方を習っておらずに身につけることは非常に難しいですが、投げ方を習えばその瞬間に変化するボールを投げることができます。あとは練習して実践で通用するレベルに磨きあげていけば良いだけです。
施術の分野ではこれが無いのです。
施術の分野で上達する方法論が蓄積していったならばゴッドハンドと呼ばれる人が大量生産されると思います。
基本的に施術の世界の能力はトップレベルの人でも甲子園地区予選の数回戦レベルだと思います。競争しないと競技レベルは向上しませんからこの能力のレベル設定は現実に即していると思います。
理想的には当然身体の使い方のトレーニング方法も施術系のセミナーでは教えるべきだと思います。あくまでも「理想」としてですが。
但し、なかには他のセミナーで施術の手順を習ってそのまま実地で経験もせずに教えることをビジネスにしている人も多くいます。某Facebookで広告として流れてくるセミナーはほとんどこの類ではないでしょうか?ステータスを広告に全振りしている人ですね。
これは詐欺に近いかもしれません(´・_・`)
まとめ
練習会クラスは収益をあげるという意図は全くありません。僕自身が様々な意見を聞く機会としてまた新しいアイディアを試させていただく場にさせていただいています。
ご興味ありましたらお気軽にご参加下さい。参加者がおられる限り継続して行く予定です。逆に言うと参加者がいないと即中止になってしまいます(^_^;)
通常月謝制ですが単発でのご参加も大歓迎です。
詳細は↓をご覧下さい。