ロルフィングとは10回の施術で全身を整えるアメリカで開発された整体(ボディワーク)です。

天才の違和感の正体

はじめに

3月はばってん少女隊のZeppツアーに参加してきました。

4箇所計6公演です。

Zeppというキャパが多いライブハウスになり、これまでのツアーと比較して6公演と公演数が少なかったこともあり初めて全通してみました。

現在のロルフィング®︎や“素の身体の使い方”の勉強としてはほぼライブに学ぶ形になってきています。特に主な現場がこのばってん少女隊のライブです。

ばってん少女隊は6名のメンバーで構成されており、多くはまだ高校生です。その為、ライブの度に成長している姿を観れるのは非常に学びとなっています。

特に注目しているのが個人的に「緑の天才さん」と呼んでいる希山 愛(きやま あい)さん。

元々はこの希山さんのパフォーマンスに興味を持ちここ1年半ずっとばってん少女隊のライブに通い続けています。

ライブにいきだしてからクライアントさんにも

「この1年でたちばなさんのロルフィング®︎が変わりましたね」
「たちばなさん自身、毎月のように変わりますね」

と言われるぐらいロルフィング®︎や僕自身の身体が変化し続けています。

その要因は明らかにライブでの希山さんのパフォーマンスから色々なアイディアをもらえることです。

これまで希山さんのダンスパフォーマンスにずっと違和感を感じていたのですが、今回のツアーでやっとその違和感の正体が判明しました。

今回はこのあたりについて書いていきたいと思います。

ばってん少女隊を知るきっかけ

ばってん少女隊に興味を持ったのは下記のような経緯からです。

アイドルグループ「ももいろクローバー(以下ももクロ)」の人気が急上昇した2011年当時、師事している先生から「ももクロのパフォーマンスがすごいから絶対見たほうがいい」と教えてもらっていたのですが、当時は全くアイドルに関心がなく、また偏見もあったと思います。完全にスルーしていました。

それが、2015年にロルフィング®︎などのアイディアにいきずまり藁にもすがる思いで先生の言葉を思い出してももクロの2011年時のライブDVDを見てパフォーマンスのすごさに気付かされました。

ところが、2015年時点ですでにももクロには2011年時の圧倒的な技術を越えたパフォーマンスは無くなっていたのです。つまり、DVDからでも伝わってくる異常なパフォーマンスをライブ(生)で見る機会は一生無くなってしまったのです。もし2011年時に先生の助言に従ってももクロのライブに参加していたなら僕のロルフィング®︎やムーブメントは今よりも数年先を行っていたと思います。それだけDVDからでも異次元なパフォーマンスだと伝わってきました。

2017年の夏のももクロのライブの前座にあたるイベントで「ばってん少女隊」の存在を知ります。20分間の持ち時間を全て同じ曲に使い計7回繰り返していました。当初はそれをさせたマネージャーさんに興味をもちました。

ももクロのある意味での全盛期を見過ごしまった失敗経験があるので、せっかく興味をもったので見てみようと即ライブチケットを購入。この時点ではばってん少女隊のパフォーマンスはよくわかっていません(舞台が遠くてよく見えていなかった為です)。

ばってん少女隊についてほぼ何もわからない状態でチケットを購入したので、最低限メンバーの顔や名前、ダンスの特徴は知って置こうとYouTubeにあった動画を繰り返し見ました。

繰り返し見ていく中で1人だけ異質な動きをしていたのが緑の天才こと希山愛さんです。

↓これが繰り返し見ていた動画です。2016年当時の舞台の映像。

【4K】ばってん少女隊 博多どんたく お祭り本舞台

希山愛さん動画の舞台当時17歳。最初の印象はダンスが多少上手いと感じるぐらいでした。今はかなりパフォーマンスの異質さが顕著になっていますがこの動画ではダンスの伸び代はいくらでもあるような感じではありましたが、すでに違和感を感じてもいたのです。

僕自身、ストリートダンスを学んだ経験がありストリート系のトップダンサーのパフォーマンスを数メートルの近さで何度も見た経験があります。また、全国レベルのコンテストのDVDを繰り返して見ていたのでストリートダンス系のパフォーマンスは見慣れていました。

それがストリートダンス系の観点で希山さんのダンスを見ると違和感を感じるのです。

僕が提唱している“素の身体の使い方”という観点から見ると非常に高度な身体の使い方をしていることは続々と発見できました。ですが、その“素の身体の使い方”だけでは説明がつかない違和感をずっと感じ続けてきたのです。

違和感の正体

今回のZeppツアーの最中にやっとその違和感の正体に気がつくことができました。

違和感の正体は「末端主導体幹操作」という身体の動作パターンです。

簡単に言うと動作の起点を末端部(手、足、頭部)に起き、その末端部に引っ張られる形で体幹が使われるという動作パターンです。つまりは、手・足を使って結果的に体幹が使われる身体の使い方。

ストリートダンス系の大半は「体幹主導末端操作」です。体幹部に動作の起点を起き、体幹の動きに末端がつられて使われる動作パターンになります。つまりは、体幹を使って結果的に手足が使われる身体の使い方。

詳細は↓をご覧下さい。

「末端主導体幹操作」というのは日本人の文化や体型的に非常に馴染みのある動作パターンだと考えられます。

但し、現代人は末端を起点にしながらも体幹は使えない場合が大半です。末端と体幹が喧嘩をしている状態で、この状態を「末端主導体幹抵抗」と呼ぶことができます。

希山愛さんの「末端主導体幹操作」の代表的な動き↓。

「末端主導体幹操作」の特徴は予備動作が無いこと、動作が鋭いことが挙げられます。希山愛さん自身「キレッキレのダンス」として知られているのですが、そのキレの根源はこの「末端主導体幹操作」です。

予備動作が無いということは実は予想がつきにくいのです。なので、ずっと希山愛さんを追っているのに反応できないという場面が多々あります。

特に今回のZeppツアーでは希山愛さんのパフォーマンスがまた一段と向上していたので、その場から動いていないのにもかかわらず見失いそうになるような消える動きが顕著になっていました。

僕自身、ロックダンスをパワーロックと呼ばれるキレを重視するスタイルで踊っていたので強く実感するのですが、通常の「キレのあるダンス」とは比較にならない「キレ味」を希山愛さんのダンスにはあります。動作パターンの違いによって「キレ」の質が根本的に異なるのです。

末端主導体幹操作がわかりやすい映像

希山愛さんが「末端主導体幹操作」優位であることが非常にわかりやすい映像があります。

花王株式会社のビオレuのCMでの映像からです(以前はYouTubeに投稿されていましたが現在動画は見えなくなっています。8つのご当地アイドルグループが同じ構成で歌と踊りをしているので比較することによって非常に学びになります。)

ある場面を切り取ったものです。

あれだけ体幹が使える希山愛さんですがこの振り付けでは不思議なことに体幹は少しも動いていません。

ですが肩の動きはそれに反して非常に良い(肋骨から明確に分かれている)のです。

恐らく希山愛さんの感覚として体幹(背骨)を直接的に動かすという感覚はかなり薄いのだと想像されます。これは「末端主導体幹操作」の特徴によく当てはまります。

↓切り取り前の全編。

指先で体幹をコントロールしている

希山愛さんのダンス表現の違和感の正体が「末端主導体幹操作」ということに気がつくことは大した違いが無いように感じるかもしれませんが、これはかなり大きな違いになります。

「末端主導体幹操作」と「体幹主導末端操作」という2つの観点をもつことによってその人の動作の特徴がより見えるようになります。

今回のZeppツアーの途中で希山愛さんが「末端主導体幹操作」ということがわかったのでその後のライブではそのような視点で希山愛さんのダンスパフォーマンスを観察していました。

するとどうやら指先を起点にして体幹を結果的にコントロールしている気配が伺えました。

こうした身体操作はインターロック・エクササイズを初めとした「体幹主導末端操作」では絶対にありえません。順番が逆なのです。

現在、指で体幹を結果的にコントロールするトレーニング方法を模索中なのですがかなり手応えがあります。

こういった指で体幹を結果的にコントロールする方法は日本人の文化である阿波踊りや沖縄舞踊で見られますが、バレエなどでも有効なのではないかと感じます。バレエの運動構造としては末端主導体幹操作の割合が高いと個人的に推定しています。

これから少しづつこういった事例を増やして検証していく必要がありますが、仮説が正しくとも間違っていようともかなり有意義な取り組みになりますね。

もう1人の天才

個人的にはばってん少女隊の緑担当の希山愛さんをこの1年、大天才だとして追ってきましたが、今回のZeppツアーでもう1人の天才の存在に気がつきました。

それは長州産非凡人というキャッチコピーのピンク担当の西垣 有彩(にしがき ありさ)さんです。

何か違和感を感じるのです。特に身体操作が優れているわけではありませんが歌とダンスの感情面の表現が覚醒し始めているように感じます。

基本的にライブでは希山愛さんをずっと追っているのですが、あるライブでふと西垣有彩さんに目をやったところ何かが伝わってきて瞬間的に涙がでてきました。

今な何かが伝わってくるとしか言えませんが今後のライブでは西垣有彩さんにも注目してこの違和感の正体を探っていこうと思います。

現時点ではまだ数メートルの距離に伝わるぐらいです。

バレエのロパートキナは白鳥の湖の演目では3階席まで何かが伝わってきました。

師事している先生曰く、全盛期のももクロ(2012年当時)は日本武道館全体に伝わる規模だったそうです

西垣有彩さんが大化けしてZepp規模の最後方まで伝わるような表現(能力)が育ってくると色々と面白くなりますね。

のびしろはいくらでもあるので「のびしろ埋めて、埋めて伸ばして♪」です。

おまけ

↓緑の天才さん(希山愛さん)とピンクの非凡さん(西垣有彩さん)の戯れ動画。

緑の天才さんの肩幅のスペースを維持したまま肩が使えているのがわかりやすいですね。だから胸も背中もキレイです。つくづく天才だと思います。

こうした何気ない動画が定期的にでてくるのがアイドルを参考資料にするメリットの1つです。



↓切り取り前全編