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「軸」の種類:「システム系」「動作系」「意識系」

2023年4月1日(土)にサンクチュアリ出版社様からのご依頼によりイベントを開催します(今回で2回目)。

⚠️今回の記事で触れている「軸」全般の説明と体験するワークをご紹介予定ですのでご興味ある方はリンク先をご確認下さい。

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はじめに

身体操作の分野では「軸」という概念はよく知られていますが、提唱者によってその定義は様々です。

身体メソッド同士で同じ「軸」と呼んでいてもその示しているものは異なる可能性があるので注意が必要です。

なので、定義などを意識している身体操作メソッドでは独自の名称をつけることが多々あります(これは「軸」に限らず身体操作全般の用語に言えることです)。

今回は「ロルフィング®︎のたちばな」で捉えている「軸」について説明したいと思います。

3つの系統

「軸」を大きく▼の3つの系統に分けています。

❶システム系
❷動作系
❸意識系

❶システム系

脳神経のシステムとして身体を制御する系統です。

⚫︎身体的支持軸:パソコンのOS(オペレーティング・システム)に相当
⚫︎機能的支持軸:パソコンのアプリケーションに相当

が当てはまります。

それぞれ▼の4タイプ存在します。

1軸(内側軸):日本人に多い
2軸(中間内軸):アジア系、ヨーロッパ系に多い
3軸(中間外軸):プエルトリコ人、ベネズエラ人に多い
4軸(外側軸):アフリカ系に多い

この脳神経のシステムの観点を持つことによって、人種間の動作の特徴、文化、スポーツ・ダンスのスタイルの違いなどが明確に説明できるようになります

❷動作系

動作に関係する系統です。

⚫︎重心軸:身体の重心を通る鉛直の線
⚫︎体軸:身体の長軸方向を示すライン
⚫︎荷重軸(狭義の支持軸):体重を支える足底の荷重点を通るライン。
⚫︎中心軸:支持軸の奇数軸(1軸、3軸)の動作の起点となる中心の位置。荷重軸を合わせることによって制限なく重心移動ができる。
⚫︎側軸:支持軸の偶数軸(2軸、4軸)の動作の起点となる側方の位置。荷重軸を合わせることによって制限なく重心移動ができる。
⚫︎支持軸ライン:足底の各支持軸ラインを通るラインもしくは面
⚫︎姿勢軸:各支持軸における機能する姿勢をとった際の重心の位置を通る面

が当てはまります。

❸意識系

身体の意識操作に関係する系統です。

⚫︎細い軸:空間の意識を中心に集めた状態。繊細な身体操作が可能になる。
⚫︎太い軸:空間の意識を側方に広げた状態。力強い身体操作が可能になる。
⚫︎肩幅の軸:意識が肩幅の広さの状態。肩に力みが生じやすい状態。
⚫︎浮身(ゼロ軸):無意識にて上方へ意識を伸ばす設定(セッティング)をした状態。気配が消える特徴がある。
⚫︎沈身(全軸):無意識にて下方へ意識を伸ばす設定(セッティング)をした状態。筋力発揮が高まる特徴がある。
⚫︎天上天下:無意識にて上下の方向に意識を伸ばす設定(セッティング)をした状態。タンブリングすると前方の相手を強制的に弱体化させる。

が当てはまります。

意識を上方(ゼロ軸)、下方(全軸)、上下方向(天上天下)ではなく前方や後方、側方に伸ばした状態が「間合い」を展開させる術理「領域展開」です。

意識は一定量と限定されているので、一度中心に集めて目的とする方向に分配する必要があります

そういった意味で「細い軸」の理解・体感が前提となります。

こうした意識操作に関する考え方を「意識操作理論」として知見を積み重ねていきたいと思います。

補足

足底の支持軸ライン

このラインの上に荷重することでその支持軸は機能します。

①1軸の支持軸ライン(赤色矢印)
②2軸の支持軸ライン(オレンジ矢印)
③3軸の支持軸ライン(緑色矢印)
④4軸の支持軸ライン(青色矢印)

1軸にて「4軸の足底ライン」に荷重することで「擬似4軸状態」
4軸にて「1軸の足底ライン」に荷重することで「擬似1軸状態」

になります。

「擬似4軸状態」は沖縄の空手の某流派で見られます。

「擬似1軸状態」はマイケル・ジャクソンが身体に通していると個人的に考えています。

終わりに

「ロルフィング®︎のたちばな」で考えている「軸」の意味・定義を簡単に説明しました。

実際の身体操作を身につけるにはあまりこの内容を理解する必要性はないのですが、身体操作の分析や身体操作トレーニングなどを開発するに当たっては非常に重要となります。

具体的な身体操作で重要なのは、中心軸(1軸、3軸で重要)と側軸(2軸、4軸で重要)です。

この支持軸と中心軸・側軸の関係性がわかるとなぜ多くの日本人(1軸ユーザー)がバスケットボール(4軸タイプのスポーツ)が苦手かがよくわかります。

そして、解決策も自然と明らかになります。

体験を通すことで理解しやすくなります。

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