▼リンク先のセッションは、本記事で扱った「身体的支持軸」「機能的支持軸」のタイプチェックや「意識モード」を発動させる内容となっています。
ご興味ありましたらご気軽にお申込下さい。
はじめに
高校から身体操作に関心を持っており、
「腕を身体の奥から使う」
ということは課題の一つでした。
これまで
⚫︎ボディワーク(身体操作)
⚫︎スポーツ
⚫︎ダンス
⚫︎施術
⚫︎武術
などの観点・手法で身につける方法を探求してきました。
そしてやっと身につける条件がわかってきました。
結論としては、ワークやトレーニング、練習という手法は「腕を身体の奥から使う」状態に近づきますが身につけることは難しいということです。
身につける為に必要な条件は
⚫︎支持軸一致状態
⚫︎意識モード発動状態
です。
これまで「腕を身体の奥から使えている」方を分析すると例外なくこのどちらか、もしくは両方とも身につけていました。
支持軸一致状態
現在「4つの支持軸理論」を提唱していますが、その中に「身体的支持軸」「機能的支持軸」という概念があります。
この「身体的支持軸」「機能的支持軸」にはそれぞれ4種類のタイプが存在します。
4種類のタイプ
❶1軸(内側軸):日本人に多い
❷2軸(中間内軸):アジア人、白人に多い
❸3軸(中間外軸):プエルトリコ人、ベネズエラ人に多い
❹4軸(外側軸):黒人に多い
※特定の人種、国に多いのは「身体的支持軸」についてです。
この二つの支持軸が一致しているケースはかなりレアです(意識モードが発動しているよりも確率が低い)。
歴史に残るアスリートは大抵この支持軸一致状態であり、他の条件が同じなら支持軸一致者の方がパフォーマンスは確実に高くなります。
特にあらゆる身体活動に大きな影響を与える「重心操作能力」の底上げにつながっています。
「重心操作能力」が向上することによって脱力を深め、軸感覚を鋭敏化につながります。
その結果として腕や脚を身体の奥から使うことができるようになります。
各支持軸を人工的に一致させる方法は発見されています。
ですが、支持軸が自然に一致する条件は現在わかっていません。
今の所、支持軸一致状態は「先天的な才能」という理解をしています。
セッション(アドバンスト・ロルフィング)では支持軸一致状態にする施術を行なっています(大抵は身体的支持軸に機能的支持軸を合わせます)。
意識モード発動
提唱しているもう一つの「意識操作理論」の中で核になるのがこの「意識モード」です。
「意識モード」が発揮された状態を「発動」と呼んでいます。
支持軸一致状態ほどレアではありませんが、それでもかなり希少性があります。
競技人口の多い競技のプロレベルでは皆この「意識モード」が発動していますが、競技人口がそれほどでない競技ではトップ選手でも「意識モード」が未発動ということが珍しくありません。
また、バレエや合気道といった競技ではそのメソッドや稽古スタイルによって「意識モード」が発動しやすい土壌となっています。
「意識モード」は現在23種類発見されています。
バレエはそのメソッドによる為だと思われますが、意識モード「肩甲骨入れ系」が発動しているケースが多くあります。
合気道は条件設定された型で稽古を行う為に「意識モード」が発動しない場合には相手を自由に崩しにくいということになります。
なので相手を崩すために稽古をしていくことによって「意識モード」が発動する確率が高まるようです。逆に言うと「意識モード」が発動しないと技がかからない、かけにくいとも言えます。
この「意識モード」も人工的に発動させる方法は発見できています。
23種類自由に選択できますし、その人に適した「意識モード」(これを「適性モード」と呼んでいます)を発動させる方法もあります。
また、自然発生的に「意識モード」を発動させる条件としては身体を適切に扱えると「意識モード」が発動しやすい状態になるようです。
「意識モード」発動直後から身体の奥から使い始める
現在、個人的に天才的なアイドルの方々を身体操作の参考とさせていただいています。
その天才的なアイドルが所属するグループのメンバーの中にはこれまで「意識モード」を自然に発動させた方が何名かいます。
発動前では力みが多かれ少なかれ存在し、腕と体幹が分離して奥から使えない状態だったのが、発動直後からすぐに身体の奥から腕が使い始めることが珍しくありません。
発動直後に「腕を身体の奥から使える」ということは「意識モード」発動の条件が「腕を身体の奥から使える一歩手前の段階」ということかもしれません。
感覚的には「意識モード」が発動すると肩周りの「力み」が皆なくなります。
全身を均質化して使う
腕や脚を身体の奥から使えている状態を別の言い方をすれば、
『全身を均質化して使う』
と言えるのではないかと思います。
この『全身を均質かして使う』為には人間のシステムを適切に扱う必要があり、そのシステムが「支持軸一致状態」「意識モード発動状態」ということができると個人的には考えています。
終わりに
上記で述べたように「支持軸一致状態」は才能であり特殊な施術以外の方法では一致状態にさせることはできませんが、「意識モード発動状態」は努力でなんとか可能です。
但し、それは正しい方向性での取り組みが大前提となります。
逆に言えば「意識モード発動状態」になるとあらゆる試みが正しい方向性になります(気持ちが悪いので下手なやり方が直感的に行えなくなる)。
個人的に身体操作の探求を25年(四半世紀)継続してきましたが無駄なことを多く経験してきました。
「支持軸一致状態」「意識モード発動状態」のどちらか一方でも身につけていたら無駄な労力と時間をもっと節約できていたと感じています。
無駄な経験は現在の「指導者」としては生きており本当の意味では無駄になっていませんがやはり悔しいですね💦