軸トレーニングの体系化:身体開発のカテゴリー分け

軸トレーニングのカテゴリー分け

「ロルフィング®︎のたちばな」では現在、身体の開発を進めるトレーニング(軸トレーニング)の大まかなカテゴリー分けを下記のように設定しています。

①構造系
②重心移動系
③意識操作系
④施術系

これは重複している要素も含まれるので明確にラインが引くことはできませんが、このように大まかなカテゴリー分けをすることにより、自身の苦手なカテゴリーやスポーツ、ダンス、武術などの競技特性やスタイルを加味した取り組みを行いやすくなります。

今回はこのカテゴリーについて簡単に説明していきます。

重要な点は各支持軸にはそれぞれ適した動作があり、各支持軸に適した動作が必要ということです。「支持軸と動作の一致」していないと全く機能しません。つまり、どんなに時間と労力をかけたとしても自身の支持軸のタイプと動作が不適切な場合、マイナスの効果しか生まれないということになります。

①構造系

解剖学的な考え方によるものです。

⚫︎機能的立甲ポジション(4種類):1〜4軸で重要
・体幹とつながる肩甲骨の位置
⚫︎肩関節の抜きポジション(表と裏):1〜4軸で重要
・肩甲骨の可動域を広げる肩の位置
⚫︎股関節の抜きポジション(表と裏):1軸(表)、2軸(裏)で重要
・骨盤と脚がつながる位置
⚫︎橈骨抜きポジション:1軸、3軸の奇数番の軸で重要
・橈骨(親指、人差し指)が活きる位置
⚫︎尺骨抜きポジション:2軸、4軸の偶数番の軸で重要
・尺骨(薬指、小指)が活きる位置

骨格のポジションを活用して身体の細分化に役立ちます。

また、競技のテクニックの枝葉の部分に大きく関係しており競技技術を考えるにあたって重要になります。

②重心移動系

神経生理学的な身体のつながりを重視したもの。

⚫︎パワーポジション(4種類)
・各支持軸において全身が機能するポジション
⚫︎機能動作(スイッチ動作)
・支持軸の特徴が表れた動作
⚫︎主導操作系(「末端主導体幹操作(1種類)」、「体幹主導末端操作(3種類)」)
・手足などの末端を起点とした動き(1軸)、体幹を起点とした動き(2〜4軸)

身体を扱うにあたって1番ベースとなる考え方です。

各支持軸に適した動作を行うだけで、自然に重心移動の運動量(質量×速度)を使うことができます。

武術では、基本の稽古体系の中に重心移動系の鍛錬が含まれているケースが多く、この運動量(質量×速度)を「筋力を超えた力」や「勁力」「発勁」と呼んだりされることがあります。

③意識操作系

意識や感覚を活用したもの。

⚫︎意識ポイント
・支持軸をONにする身体の特定の部位である意識ポイントを使って支持軸を強化する
⚫︎虚・実
・虚(身体の存在感無し)、実(身体の存在感有り)を組み合わせることにより他者に反応されない接触や身体になる
⚫︎呼吸の意識
・肺呼吸ではなく「吸う意識」「吐く意識」を活用して虚実を作る。各支持軸によって吸気、呼気に別れる。
⚫︎受動知覚
・外部(人、物)を感じることにより支持軸を通したり、虚実を作る
⚫︎遠隔
・非接触で他者の意識ポイントを操作する方法

簡単に言えばエクササイズではなく身体の内部の感じ方によって身体を開発していく手法です。

「気」という用語は「ロルフィング®︎のたちばな」では使いませんが気功などのこのカテゴリーに含まれることになります。

合気道などの刀といった武器を前提としている日本武術では非常に重要になる考え方です。

人間の意識操作は他者にも影響を与えるので、間合いを作り凶々しい空間を作り入れなくしたり、逆に他者の間合いに相手に反応されずに入ることが可能になります。また接触で相手に反応させない合気現象と大きな関係があります。

日本の達人は高齢になっても屈強な若者を制したという逸話は多数ありますがこうした意識操作系の能力が卓越していた為だと個人的には推測しています。

遠隔では自由に他者の支持軸を一時的ですが変えることができるので施術や指導の場面で役立ちます。

④施術系

施術を中心としたアプローチです。

⚫︎ロルフィング®︎

ロルフィング®︎は10回のセッションを通して

⚫︎身体の感受性
⚫︎脱力
⚫︎統合
⚫︎支持軸

をバランスよく高めていきます。

これらの効果により同じエクササイズを行ってもロルフィング®︎を受けた人と受けていない人ではその成果に明確な違いが出ます

どうしても自分で行うなうエクササイズでは自身の得意な身体の部位や動作に依存してしまい、苦手な部位の改善をすることが難しいという課題が出てきます(これは感覚的なことも含みます)。

ロルフィング®︎はそれも解決するので、ロルフィング®︎を受けられた方は明らかに上達が早くなりますね。

「ロルフィング®︎のたちばな」ではその為に施術を中心としたロルフィング®︎を軸トレーニングの1種として捉えています。

ちなみに、治療系や慰安系の施術では主に筋肉をゆるめることを目的としています。しかし、このような目的の施術ではロルフィング®︎のような効果を出すのは難しいのです。

施術者の支持軸を施術を受ける側の支持軸と一致させることでさらに施術の効果を高めることがわかってきました。
また、必要に応じて「ゼロ軸」「全軸」にて施術を行うことでさらに自由に身体を変えることができるます。

終わりに

今回の記事でご紹介したカテゴリー分けはあくまでも大まかなものです。

実際にご紹介した項目をトレーニングする方法は多数存在します。

ロルフィング®︎軸トレーニングの個人セッションでは必要に応じて軸トレーニングをご紹介します。

また、9月に開催予定のセミナー、WSではテーマに応じた軸トレーニングをご紹介します。

ご興味ありましたら是非ご参加ください😁

▼ご質問はPeingへ
匿名で聞けちゃう!ロルフィング®︎のたちばな【4つの支持軸理論】さんの質問箱です
現在、本質問箱「peing」は使用しておりません。 ご質問は▼の質問箱にお願いします。
▼ロルフィング®︎、軸トレーニング、お仕事のご依頼は
▼セミナー/WS情報