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知覚の流れを利用した「支持軸テーピング」

前回の記事ですれました「知覚の流れ」ですが、この流れを活用したのが「支持軸テーピング」です。

各支持軸の知覚の流れを誇張する方向にテーピングを貼ることによって様々な効果が発生します。

ざっとその効果を一覧にすると▼のようになります。

⚫︎全身の統合性が高まる(つながりができる)
⚫︎意識の薄い部位の意識が通る
⚫︎キズの炎症による腫れ、痛みが解消する
⚫︎皮膚の温度が温かくなる

このように「支持軸テーピング」には大きくわけて2つの効果があることがわかっています。

「動作改善効果」と「自律神経系」への効果の2つです。

動作改善効果

支持軸テーピングを知覚の流れに沿って貼ることにより、まずは「全身の統合」や「部位の意識を通す」ことに役立ちます。

このような表現だと非常に曖昧ですが、わかりやすく言えば武術で言うところの「合気現象」を誰でも起こすことができるようになります。

「合気」とは漫画「刃牙シリーズ」に登場する渋川剛気が得意とする技(?)です。

▼のような現象。

厳密には各流派によって名称や定義が異なりますが、こうした「筋力とは異なる現象で相手を崩してしまう」という理解でよいと思います。

個人的には合気とは

『他者が感知しづらい身体の使い方

と捉えています。

感知できないので、反応できずに崩されてしまうわけです。

これは武術以外のダンスでも同じです、

武術などでは接触で感知できませんが、ダンスでは視覚的に感知できないのでそれが面白みや芸術性につながるのです。

「支持軸テーピング」を利用することでこの「合気現象」を誰でも行えるようになります。

特にわかりやすいのは「鎖骨」の部分です。

「鎖骨」への意識は通常薄いので一般的に使えていませんが、「支持軸テーピング」で意識を通すことができると鎖骨で「合気」をかけることが可能になります。

これはかなり不思議な感覚です。

受け手としての感覚は、施し手の鎖骨が少し動いたかなと感じはするのですが、その動きを感知できないので接触情報を狂わされてしまい反応できません。

その為に身体がのけぞったり、地面に落とされたりといった現象が生じます。

「支持軸テーピング」を「肩甲骨」の意識を通すことに使うと更に感知できなくなります。

20年以上前の大学生時代に、この「合気現象」に興味を持って合気道などを学び探求してきましたが、誰もが体験できるレベルまでくることができました。

実際には「支持軸テーピング」に加えて支持軸が機能する動作を加えると合気の精度は高まっていきます。

自律神経系への効果

この自律神経系への効果については当初は全く意図していないものでした。

週一回のペースで開催している「軸トレーニング研究会クラス」での取り組みの中で、「知覚の流れ」と逆にテーピングを貼ると皮膚の体温が低下することがわかりました。

逆に「知覚の流れ」と一致させると皮膚の温度は高くなる感じがします。

これはその場にいた研究会クラスの参加者全員が体感したことです。

また、個人的に身体の開発の為に就寝時にも「支持軸テーピング」を身体に貼って寝ているのですが、ある時ウォーキングのしすぎで、足裏に水膨れやアキレス腱の辺りの皮膚に擦り切れが起きてしまったことがあります。

通常はキズができた翌日というのは腫れてしまい痛みが強くなっているものですが、「支持軸テーピング」を貼って寝るとその腫れがでないのです。

むしろ炎症がおさまり腫れがなくなり、痛みも引いていました。

これは一度だけでなく数回経験して再現性があるようです。

⚫︎体温が上がったり、下がったりする
⚫︎キズの炎症がおさまる

などを考えると自律神経系に何かしらの影響を「支持軸テーピング」は与えていると考えられます。

もしかすると今後、健康面での新しい発見があるかもしれません。

神経系によるもの

一般的にはテーピングと言うと筋骨格系の解剖学的視点で貼り方が考えられていますが、「支持軸テーピング」は神経系的視点になります。

その為に解剖学の構造というよりも、「知覚の流れ」に沿って貼ることが重要になります。

前回の記事で触れたように「4つの支持軸」ではそれぞれ共通部分はあっても支持軸ごとの4パターンの「知覚の流れ」があると推測されています。

まだ詳細な「知覚の地図」は作成できていませんが、地図が完成できるとより「支持軸テーピング」を活かすことが可能になると予想されます。

今後の展開

ゆくゆくは、

⚫︎通常向け
⚫︎競技者向け
⚫︎健康面向け

などの目的別のバリエーションを作っていけたらと思います。

特に競技者向けに関してはその競技(スポーツ、ダンスなど)の競技特性にあった「支持軸テーピング」を貼ることによってそれだけでパフォーマンスを更に上乗せさせる可能性があります(テーピングの方向を間違えるとパフォーマンスが逆に低下する)。

こうした体系ができると試合会場に行って「支持軸テーピング」を施すなどのトレーナー活動にもつながるかもしれません。

また、健康面では身体の痛みや自律神経系による不調などに役立つ可能性があります。

簡易的に自律神経の働きを測定できる装置(iPad、スマートフォンなどで使えるもの)を現在探しています。

客観的な指標が手に入ればより有効な「支持軸テーピング」の貼り方につながりますね。

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