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「骨を使う」:骨格構造による「軸」の力

初めに

現在、「ロルフィング®︎のたちばな」が提供している軸トレーニングでは、

⚫︎重心移動系
⚫︎意識操作系
⚫︎骨格構造系

の3つのカテゴリーに分けて考えています。

今回は「骨格構造系」についてです。

骨を使う

骨格構造系とは簡単に言えば「骨を使う」ということです。

「骨を使う」とは、身体系メソッドの世界ではメジャーな考え方です。

但し、直接的に「骨を使えるようにする」トレーニングや稽古法は個人的に知る限りそれほどありません。

これは身体能力を高める「軸」と同じように、非常に重要視されているのに反して、それを身につける具体的な方法論が無い、もしくは曖昧な状態となっているのです。

方法論が曖昧の為に「骨を使う」には

「数年〜20年の取り組みが必要」

と言う誤った認識が広がっています。

ですが適切な取り組みを行えばその場で「骨を使う」実感を得ることができます。

骨を使う方法

「骨を使う」感覚を身につける方法論が、

⚫︎抜きポジション・シリーズ
⚫︎機能的ポジション・シリーズ

です。

抜きポジション・シリーズ

骨格構造を利用して、骨格本来の可動性や繋がりを作る軸トレーニングです。

・肩関節の抜きポジション(表・裏)
・股関節の抜きポジション(表・裏)
・橈骨抜きポジション
・尺骨抜きポジション

などがあります。

手順に従い数回行うだけで「骨を使う」感覚を体験できます。

「股関節の抜きポジション」は最近発見・開発した抜きポジションになりますが非常に効果が高いものです。

先日、早速軸トレーニング・セッションでご紹介しましたが、数回の動きによって骨で身体を使う状態になってしまいます。

この状態で「合気上げ」を行うと骨が整って軸が通るので、骨格構造による「軸」を使って相手を崩すことができるようになってしまいます。

胴体力トレーニング「股関節の捉え」

身体系メソッドには(故)伊藤昇氏(飛龍会)が開発した「胴体力トレーニング」があります。

その「胴体力トレーニング」の考え方には『股関節の捉え』があります。

大学時代にこの「股関節の捉え」について興味を持ちどのような状態なのかを探求してきました。伊藤昇氏が亡くなってからですが、実際に「股関節の捉え」をテーマとした飛龍会の講座を受講しましたが、残念ながら「股関節の捉え」の説明は一切なくエクササイズを淡々と行うのみでした。

つまり、「股関節の捉え」の評価方法が開発されていなかったので主観的な評価になっていると思われました。

エクササイズを長期間繰り返すことによって「股関節の捉え」的な状態になる可能性があるのかもしれませんがこれでは再現性が担保されません。

実際にその主観的に感じた「股関節の捉え」が伊藤昇氏が考えた「股関節の捉え」の状態と同じかは定かでは無いわけです。

胴体力トレーニングの開発者である伊藤昇氏が亡くなってしまったのでもう「股関節の捉え」がどのような状態なのかを確認する方法はほぼ無い状態だと思われます。

そのような状態ではありますが、股関節の抜きポジションのエクササイズを行うと「股関節の捉え」と言う言葉にぴったりな感覚・状態になります。

対人でのワークで確認してもエクササイズをたった数回実施後には明確な違いが生じます。

ひとまず20年以上謎だった「股関節の捉え」ですが自分自身の中ではひとまず「股関節の抜きポジション」にて解決しました。

機能的ポジション・シリーズ

これは各支持軸のタイプの特徴に適した骨格の位置です。

4つの支持軸にはそれぞれ明確な特徴があるので、ある支持軸では機能する身体の使い方も別の支持軸では全く機能しない、むしろパフォーマンスを低下させることもあり得ます。

この支持軸を最大限活かすことのできる骨格の位置を機能的ポジションと呼んでいます。

「抜きポジション」が基礎とすると、技術的要素が入ってくるのが「機能的ポジション」になります。

・機能的立甲ポジション(4種類)
・機能的股関節ポジション(表・裏)
・機能的足底ポジション(3種類)

などがあります。

この「機能的ポジション」を理解することによって身体操作系のメソッドで主観的な変化と実際のパフォーマンスのミスマッチの謎が解決します。

身体操作系メソッドを行うことによって、関節の可動域や脱力感が向上して確実に身体が動かしやすくなる感覚が生じます。

でも大抵はその主観に比例したパフォーマンスの向上はありません。

なかには以前できたことができなくなるケースもあります。

でも主観的には身体が動かしやすくなっているので、効果があると信じようとするケースが多々あります。

つまり、主観による身体の動かしやすさがパフォーマンスに結びつかないことが多いのです。

これは僕自身だけでなく、同じように10〜20年ほど身体操作系メソッドを学んできた方が声を揃えて言うことです。

実際にそうした「身体操作メソッドを学んで結果を出している人は残念ながらほとんどいない」と言うことです。

結果を出しているように見えるケースでも元々、その身体操作系メソッドを行う前から実力が評価されている人たちであるという構造になっています。

この理由を「機能的ポジション」が説明できます。

例えば、身体操作系メソッドで身体を動かしやすくできたとしても、その身体を実際に機能させる身体使いの視点が無いので、実際のスポーツやダンス、武術では使えないのです。

これは料理において、高級素材を用意できたけども適切な料理の仕方を知らないと言う状況に例えることができます。

昔、米不足が起きてタイ米が日本に多く輸入されましたが、日本米と同じ炊き方をしてしまいタイ米について酷評されたことがあります。

ですがこれはタイ米自体の味が低いわけではなく、タイ米を美味しくする炊き方を日本人の多くが知らなかったのが原因です。

実際にタイ料理店でご飯類を注文すると非常に美味しいタイ米を使った料理を食べることができます。

これは料理だけでなく身体の使い方にも同様に当てはまるのです。

どんなに身体の状態が整ったとしても誤った身体の使い方をしてしまうと上手くいきません。

上手く機能させる方法が、自身が身体に通している支持軸に適した身体使いをすることです。

そして、その方法論が「機能的ポジション」ということになります。

初公開の内容

「ロルフィング®︎のたちばな」では探求を継続しており、日々アップデートしています。

「肩関節の抜きポジション」は以前から提唱していた考え方ですが、これもアップデートしてより効果的な内容になっています。

来週になりましたが9月の軸トレーニングWS「4つの機能的立甲ポジション」では、アップデートした「肩関節の抜きポジション(表・裏)」をご紹介します。

基本的なことは軸トレーニング・セッションのみで限られたクライアントさんのみにご紹介していますが、より身体の開発を深める方法は今回が初公開になります。

「機能的立甲ポジション」についても基礎的なところは「軸トレーニング研究会クラス」にて確認させてもらいましたが、具体的なトレーニング方法については個人セッション含めて今回のWSにて初公開になります😁

終わりに

「骨を使う」ことについてずっと探求してきました。

ですがこうした考え方があっても直接的に鍛えるトレーニングは、身体操作系のメソッドを学んでも、これまで見つけることができませんでした。

「無いのなら自分で開発しなければ」と考え、ここ数年で探求してきたのが「抜きポジション」であり、さらに4つの支持軸理論と組み合わせた「機能的ポジション」になります。

これらは単にエクササイズ(軸トレーニング)を知っても意味がありません。

もちろん、身体や感覚は大きく向上しますが、支持軸のタイプと動作のタイプがミスマッチではパフォーマンスは向上しないからです。

なのでこうした内容をご紹介する際には、如何に支持軸のタイプと動作のタイプを一致させることが重要かを身体で理解していただいています。

支持軸と動作のタイプを一致させると骨格構造による軸の力が使えるので、重心移動による運動量(質量×速度)が適切に使えます。

そうなると努力感の割に大きな力(運動量)が発生するのでスポーツなら即効果を発揮します。

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