2つの生理学的リズム感:ダウンビート感覚とアフタービート感覚

はじめに

人間には2つの生理学的なリズム感が存在することがわかってきました。

前拍感覚(ダウンビート感覚)と後拍感覚(アフタービート感覚)の2つです。

ダウンビート感覚とアフタービート感覚の2つを「ビート感覚」と呼んでいます。

音楽にはすでに似た概念を表現する用語はありますが、技法や表現方法として使用されているようです。

この記事で表現したいのはそうした技法や表現方法ではなく、その根底を成すリズム感になります。

練習や経験で習得する類ではなく、元々人体に備わっている。そうした意味で「生理学的」という用語を使用しています。

この生理学的リズム感(ビート感覚)は、

⚫︎音楽
⚫︎ダンス
⚫︎スポーツ
⚫︎武術
⚫︎施術
⚫︎英語のリスニング、発声

のリズムの取り方に大きく関係しています。

人間はダウンビート感覚とアフタービート感覚というシステムのどちらかを選択して使用しているます。

例えば、日本人は英語のリスニングが不得意と言われていますが、その理由の一つがタイプの違いの為です。

英語の音声のリズムが「アフタービート感覚系」の発声であるのに対して、日本語は「ダウンビート感覚系」の発声の為、リズムを捉えることがリズム的に難しいのです。

その為に、ダウンビート感覚の日本人がアフタービート感覚に感覚を変換するだけで、英語の音声が聞きやすくなります。

今「変換」という用語を使いましたが、特殊な方法を活用することでダウンビート感覚とアフタービート感覚を自由に変換することが可能です。

但し、これは「表現方法を変える」というのではなく、生理学的リズム感のシステムを変えるということになります。

これまで練習の結果として「ダウンビート感覚」から「アフタービート感覚」に変わった事例はありますが、ダウンビート感覚とアフタービート感覚を自由に変えている人は見たことがありません。

そうした意味で一般的な音楽での用語の使い方とは異なります。

生理学的リズム感:ビート感覚

前拍感覚:奇数拍を強調したリズム感

⚫︎頭重心
⚫︎ダウンビート
⚫︎オンビート
⚫︎縦ノリ

などと関係。

後拍感覚:偶数拍を強調したリズム感

⚫︎バックビート
⚫︎アフタービート
⚫︎オフビート
⚫︎横ノリ

などと関係。

自分は書籍「黒人リズム感の秘密」に影響を受けており、「ダウンビート」「アフタービート」という用語を好んで使用しています。

全ての動作がビート感覚のリズムになる

繰り返しになりますがここで言う「ダウンビート感覚」「アフタービート感覚」は単なる技法の名称や表現方法ではありません。

人間に備わったリズム感の「システム」を指します。

なので、個人に限定する限り、何をしてもその人が発動させているビート感覚のリズムになります。

⚫︎歌
⚫︎演奏
⚫︎スポーツの動き
⚫︎ダンスの動き
⚫︎言語の発声のリズム(イントネーションやアクセント)

全てがその「ビート感覚(ダウンビート感覚もしくはアフタービート感覚)」になるということです。

実際にはビート感覚を持たない状態もありますがそれはかなりレアなケース(特定の主導操作モード:主導操作モード理論)なので一般的にはダウンビート感覚とアフタービート感覚のどちらかになります。

ビート感覚のリズムの枠組み

ダウンビート感覚とアフタービート感覚のリズムは下記のような枠組みを持っているようです。

詳細はまた別の記事にしたいと思いますが、このリズムを自分が認識してからダンスがまるで変わりました。

その音楽のビート感覚に自分のビート感覚を合わせて後は身体に任せることでその曲の中で自由に漂うことができるようになりました。

誤解を恐れずに言えば、音に合わせようとしていないのにことごとく音と動作がマッチしてしまう状態になります。

逆に曲とダンサーのビート感覚が異なるとどんなにダンス技術が高くとも音とダンスがマッチしません。

▼は「アフタービート感覚曲」でのビート感覚によるダンスの違いです。

❶アフタービート感覚:トニーティ先生(前方の顔のイラストの服)、黒人男性
❷ダウンビート感覚:黒人女性、白人男性、褐色の女性

❶は曲とのビート感覚が一致しているのでマッチしていますが、❷はダンスの技術は関係なく違和感を感じます。

これはダンスのショーケースでもバトルでも重要な要素になります。

技量が同じならば必ず曲のビート感覚と一致したダンサーの方が完成度が高くなります。

脳がとらえるリズム

▼1曲目「アフタービート感覚曲」、2曲目「ダウンビート感覚曲」

▼1曲目「アフタービート感覚曲」、2曲目「ダウンビート感覚曲」

同じ素材を使っていても組み合わせ方によってビート感覚が変わります。

上記の2つの動画は下記の動画からの切抜きになります。

体で感じて必ずノれる! バックビート解説 可視化映像付き!
バックビートについて全く知識のない人から、チャレンジしたけど挫折した人まで、すべての音楽ファンに送るゼロから覚えるバックビート解説動画です。00:00 イントロ06:52 頭重心とバックビート ①ノリについて08:14 頭重心とバックビート ②重心について09:07 頭重心とバックビート ③頭重心について09:5...

この動画の「ダブル鍬システム」の説明をみて「ビート感覚」の理解が深まりました。

数箇所自分の「ビート感覚」の評価とは異なる部分がありますが、紹介されている曲のダウンビート(頭重心)、アフタービート(バックビート)の評価は一致しています。

よかったら参考になさってください。

終わりに

音楽界では頭重心(ダウンビート)とバックビート(アフタービート)論争があるようです。

YouTubeでもこの観点で解説している動画がいくつもあります。

自分はダンスしか経験がなく、楽器は全く演奏できません。

それが逆に良い面があるかと思います。

スキルや技術ではなく、本質的な部分(各分野に汎用性のある部分)に目がいくからです。

YouTubeではアフタービート感覚者が「頭重心(ダウンビート)」として弾いた曲が完全にアフタービート感覚曲だったり、ダウンビート感覚者が「バックビート(アフタービート)」として弾いた曲が完全にダウンビート感覚曲だったりするのを目にしてきました。

確かに、自身の感覚と一致していない感覚の表現をしようと感じる曲となっています。

ですが、あくまでも「近い」と言うもので「そのもの」ではないように素人からも聞こえます。

これはダンス業界で言えば日本のストリートダンスの初期の時代のダンサーが「より黒く」と黒人ダンサーに憧れて真似をした状況と同じに感じます。

黒人ダンサーは「アフタービート感覚」であり、日本のダンサーは「ダウンビート感覚」。

なので当時の動画をみると近づこうとしているのは感じますが、全く異なるダンスに見えてしまいます。

これは技量の高低ではなく、ビート感覚が一致しているかどうになります。

「ビート感覚」という視点はボディワーカーだから発想できました。

誰でも自由に「ダウンビート感覚」「アフタービート感覚」に変わることができます。

但し、楽器やダンスの練習をいくらしてもビート感覚を変換することは偶然以外では難しいです。

セッションや軸トレーニング研究会に来ていただければその方法をお伝えしますのでご興味があればご連絡下さい☺️